会山行紀行文 2024年
2/13(火)-20(火)
殆ど晴れ
(ニュージーランド)
ミルフォードトラック
参加者 (紀行文) 2413 R/S
(写真) 2413 R/S
≪コースタイム≫
≪紀行文≫
〜〜〜一度は訪れたい場所ミルフォードトラック〜〜〜

 日本から東南へ約9000qの南太平洋に浮かぶ島、ニュージーランド(以下NZ)。その南島にあるミルフォードトラックを歩いてきました。29年前に両親が歩いており、一度は訪れたい場所でした。

 雄大なフィヨルドのU字谷を埋め尽くす、緑豊かな原生林のなかを鳥のさえずりを聞きながら歩きます。
 山小屋に泊まりながら33.5マイル(53.5km)を3泊4日で歩くコースです。世界中からトレッキングにやってきます。一日あたりの人数制限があり、ガイド食事付きは50人(私はこちら)、ガイドなし自炊組は40人、(山小屋は別々)計90人が毎日コースを進みます。長く広いコースなので混み合うことは全くありません。季節は夏で気温は10℃〜20℃。降雨量が多い地域ですが、ほとんどの行程が晴れて幸運でした。

≪2/13≫ 夕刻 成田発
≪2/14≫ 朝 オークランド着、乗り換えでクイーンズタウンへ。ホテルへ荷物を置いてから事務所で手続き。

≪1日目2/15≫
 バスでテアナウへ。4時間ほど乗っても信号はほとんどありません。テアナウから船に乗り、湖を渡って出発地点へ。
 1km歩いて最初の山小屋グレードハウスへ到着。その後、1時間ほどネイチャーウォーク。小屋近辺の植物を案内してもらいました。
 夕食の後は国ごとに自己紹介です。オ−ストラリア、NZ,アメリカ、カナダ、イギリス、シンガポール、日本と国際色豊かです。
 毎晩翌日の行程説明(ブリーフィング)があり、22時には電気が消えます。この日は2段ベットの上段で就寝。ケアという鳥がいたずらして持って行ってしまうからと山靴は室内に入れるように言われました。

≪2日目 2/16≫
 朝6時に電気がついて、食堂で昼食用のサンドウィッチを作ります。材料はローストビーフやハム、チーズ、卵、トマト、ピクルスなど好きなものを挟んでラッピング。リンゴやオレンジ、おやつのクッキーなども入れて用意します。それから朝食をとって出発です。
 8:30〜45の間に出発しますが、そのあとは自由に歩きます。スタッフは4人で、先頭と最後尾に一人ずつ、中間に2人入ってサポートしてくれます。この日はクリントン谷の谷底を清流に沿って歩きます。シダやコケに覆われたブナの原生林がとっても美しく、絶壁から流れ落ちる大小の滝も見事です。途中に湖があり、冷たい水でしたが泳ぐ人もいます。各自自由に楽しんで歩きます。16kmほど歩いてポンポローナ小屋につきました。

 ザックの荷物を軽くする為に、どの小屋でも衣類は洗濯ができるようになっており、強力な乾燥室で乾かします。ズボンや下着まで干してある部屋には驚きましたが、合理的で感心しました。白夜で21時頃まで明るく、夜中に起きた時には星が輝いていました。南十字星らしい星や天の川もあり感動。
 出発  ブランケットファンガイ  トレイル
 渓谷を歩く  冷たいけど泳ぐ  2段ベット
 
 ストックはここへ  白夜で明るい.  

≪3日目 2/17≫
 朝は6時にランチの用意をしてから朝食をとり、7:30〜出発。この日はクリントン谷から峠を越えてアーサー谷へ下る15kmを歩きます。標高差は700mほど。花の写真をとりながら九十九折を登り終えると、標高1073mのマッキンノン峠に立ちました。スタッフが温かい紅茶を用意して待っていてくれました。記念碑があり一息いれます。
 雪が降ることもあるということでしたが、天気は良く毛糸の帽子やダウンは使わずに済みました。
 展望は360度、切り立つ迫力のある山々に息をのみます。池塘もあって山の姿を映して綺麗で、とても幻想的です。
 最高地点を通ってランチ小屋で昼食を取り、その後一気にクイントン小屋まで下ります。途中は虫よけスプレーをかけてもらったり、手助けしてもらう場面もあったり、と他国のハイカーとも声を掛け合って楽しく歩きました。 
 小屋について洗濯、夕食、ブリーフイングを終えて就寝。空には月がかかり、庭にはウエッカという鳥がのんびり歩いていました。
 フオックスグラブ  イタチの捕獲機  マッキンノン峠.
 マッキンノン峠の池塘  記念碑  マットデイジー

≪4日目 2/18≫
 最終日7:30〜出発。この日は21kmを歩きます。両側の山の絶壁から無数の滝が流れます。吊り橋をたくさん渡って進みます。雨の後だと膝まで濡れながら川を渡るとのこと。
 マッカイ滝というNZの観光ポスターになっている滝も見ました。
 昼食はジャイアンツゲート滝のしぶきを浴びながら河原で食べました。
 後半は鳥のさえずりに耳を傾けて鳥の姿を探しつつ、少しペースを落として歩きました。
 15時ゴールのサンドフライポイントに到着。ボードに名前を記入して、その日のロッジの部屋の鍵を受け取ります。船とバスに乗ってマイタ―ピークロッジに到着。完歩できた喜びで、夕食はより賑やかでした。洗濯もないのでゆっくりと夜を過ごして就寝。  
 ファーン   マッカイ滝


 ≪2/19≫
 ミルフォードサウンドをクルージング。その後クイーンズタウンへ。バスの車窓からは羊、牛、羊、牛、のどかな風景を飽きることなく眺めます。クイーンズタウンから空路オークランドへ。

≪2/20≫朝
 オークランド発、夕刻成田着。

 NZは固有種を守り自然体系を崩さないよう検疫は厳しいです。ストックや山靴の底に土や埃がついていないか調べられると情報あり、念入りに洗って持ち込みました。ハイキング道のほとんどは国立公園や特別保護区にあって環境保護省が管理しています。トレイルの整備はもちろん、イタチの捕獲やネズミ駆除なども実施されていて努力なくしては自然は維持できないのだなあと実感し帰国しました。 
 ジャイアンツゲート滝