会山行紀行文
No−149
グレード:C上
2017年
 12/10(日)
曇り時々晴れ
(くろやま)
黒山縦走

528m
参加者 (紀行文) 1861 K/Y
18名
(男性10名・女性8名) (写真) 1861 K/Y
≪コースタイム≫
新潟駅南口(7:10)=取上集落(8:30)…黒山(11:55-12:40)…林道(14:55)…岡沢集落(15:40)=新潟駅南口(17:25)
≪紀行文≫

 今年は秋口から芳しくない天気が続いていて、多くの会山行が中止になっています。不順な天気は12月に入っても続いていました。この山行も山行日4日前までは中止せざるを得ないかなと思っていましたが、3日前から突然お天気マークが出て来て、しかも山行日の前後はいづれも荒天マーク、お天気はこの日だけ、まさに奇跡の巡り合わせになりました。

 山行日の一週間前は大雪でしたが、阿賀町方面はこれまた奇跡のような小雪でした。とはいっても豪雪地のこと、黒山山頂には50pは優に超えていると思える積雪がありました。
 送電線保守用道は着雪の為に滑り易くなっていて、危なっかしい箇所では敢えて保守用道を離れて藪尾根にルート取りして進みました。それでも多くの参加者が滑ってひっくり返っていました。多少衣服は汚れてしまいましたが、全員無事で山行を終えました。

 おっかなびっくりの急傾斜の下りや藪尾根の通過も無事終わってみれば楽しい話のタネになっていました。

 取上集落外れの国道49号線から石戸集落への道路分岐点付近に送電線の保守用道の入り口があります。
 新潟駅を出発した時は結構な雨降りでしたが、登り口に到着した時点では雨はやんでいました。しかし、灌木の枝や葉にはべちゃべちゃした雪が付いています。これがぴちゃぴちゃ落ちてくるので、出発前にしっかりと雨具を着けました。
 送電線の保守用道は最初の送電鉄塔までは急傾斜の上りになっていて、身体が慣れない状態での急登は喘ぎ、喘ぎになりました。
登り口で出発準備 送電線保守用道の入口 初っ端から急登が続きます

 急傾斜を登り、後方の景色が開けると最初の送電鉄塔が立っています。送電鉄塔の下に立つと、周囲が大きく開け、ルート前方の傾斜も緩く見えるようになり、ほっと一息つけます。
もうすぐ送電鉄塔です やれやれやっと着いた 周りが開けます

 このルートはアップダウンが多いルートです。しかも上り下りともかなりの急傾斜です。まだ上りは良いのですが、下りは雪の着きようにもよりますがとても滑ります。ステンレスの鎖が取り付けられている急傾斜の個所もあります。
きついアップダウン(1) きついアップダウン(2) 鎖にすがって下ります

 送電線保守用道が深い谷あいの急な斜面をトラバースしている箇所があります。足の置き場所が削れて足懸りがほとんど無くなっています。とても危険だと思われたので、送電線保守用道から離れて藪尾根を進み、トラバースルートを迂回しました。
 藪尾根の様子 藪尾根を進む(1) 藪尾根を進む(2)

 藪尾根を抜けて送電線保守用道に戻りました。そこは南西側が大きく開けていました。
藪尾根から脱出、ほっとしています 南西側が大きく開けています さぁ、また足並みを揃えて前進

 空は青空、雪を踏み締めて気持ち良く歩けます。
 ルート上に大きな足跡がずーっと続いていました。足跡をよく見ると指と爪の跡がくっきりと付いています。まぎれもなくクマさんの足跡です。それもほんの今しがた歩いて行ったようです。でも、足形が小さく歩幅も狭いので、まだ小さなクマのようです。成獣は大きいものではワカン跡かと見紛うほどの足形のものもいます。足跡は黒山山頂に向かう尾根の分岐点に立っている送電鉄塔の少し手前で進行方向右手の谷に降りて行っていました。
 このクマは腹が空いていて冬眠が出来ないのでしょうか。たぶんこの冬を越すのは至難だろうなと気の毒になりました。
気持ちの良い歩きが続きます クマの足跡 黒山山頂へは前方に進みます

 送電線の保守用道から分かれて、黒山に向かう尾根に登り上がります。送電線保守用道と黒山山頂との標高差は120mほど、それなりに急傾斜です。
 黒山山頂は尾根分岐点の鉄塔から往復しました。
尾根分岐点の鉄塔から黒山山頂へ   黒山山頂に向かう尾根 傾斜が緩み、山頂間近の予感 
 
 黒山山頂の積雪は50pを優に超えている感じです。山頂に到着するとすぐに雪を踏み固め、自分の居場所確保を行いました。風は無く日差しがあり、心穏やかゆったり気分です。居場所が定まると和やかに食事が始まりました。
 雪を踏み固めて自分の居場所確保  和やかに食事(1)  和やかに食事(2)

 黒山山頂から送電線保守用道に戻り、岡沢集落に向かって縦走行程を進めます。
 クリークを飛び越えたり、急傾斜で滑り易い下りがあったりして気が抜けませんでしたが、無事に林道に降り立ちました。ここから岡沢集落へは林道を進むか、さらに送電線の保守用道を進むかの選択になりますが、皆さんの意見に従って送電線保守用道をさらに進むことにしました。
岡沢集落に向かって前進  クリークを飛び越えて前進   林道に降り立ちました

 送電線の保守用道は林道を横断して伸びています。途中道形が分かり難く、右往左往する場面もありましたが、全員無事にバスが待つ岡沢集落外れの県道上に下山しました。     (おわり)
 送電線保守用道は林道を横断しています 送電線保守用道   岡沢集落外れに無事下山