会山行紀行文
No−071
グレード:C上
2017年
 7/8(土)
晴れ
(ゆびそがわひがしくろさわ)
湯檜曽川東黒沢

700-950m
参加者 (紀行文) 2250 T/T 
11名
(男性5名・女性6名) (写真) 1862 Y/I
≪コースタイム≫
新潟駅(5:00)=栄PA(5:45合流)=水上IC=土合橋P(8:00-35)…入渓(8:55)…ハナゲノ滝(9:25-55)…白毛門沢出合(10:35)…(ナメ床・ナメ滝)
…金山沢出合(12:10-50昼食)…白毛門沢出合(14:40)…ハナゲノ滝(15:10)…土合橋P(15:50-16:30)=湯テルメ谷川(17:00-18:00入浴)
=(往路)=新潟駅(21:00)
≪紀行文≫

                  〜〜〜暑気を振り払う清涼感、沢登りは楽し!〜〜〜

 何日か前に降った雨のため水量が増していると予想される中、自家用車3台に分乗して出発。

 今年は女性の参加が多く、にぎやかな山行になったとか、ならなかったとか?

 栄パーキングで合流、越後川口パーキングで朝食をとった後、関越道を走り水上インターで高速を降りる。

 国道291号線(酷道291号とも言う)を北上、水上温泉、湯檜曽温泉、土合駅を通過し土合橋駐車場に到着。

 ゆっくり支度、それぞれ装備を点検した後、林道を歩きいよいよ入渓。 

(クリックで拡大)
歩いた軌跡です。沿面距離2.9Km、標高差250mと大したことなさそうですが、沢登りとなるとこれが大変なのです。足の筋肉だけでなく、腕力も腹筋も背筋も使います。
土合橋の駐車場で念入りに準備、装備に不備がありますと事故につながりますのでチェックも入念に行いました。 入渓当初は大きな岩や石がゴロゴロした河原を歩きます。これをゴーロ帯と言います。足慣らしには良いのですが疲れます。 ゴーロ帯を通過すれば次はナメです。ナメとは水に削られて滑らかになった1枚岩(スラブ)のことです。平らなところはナメ床、滝はナメ滝と言います。

 ゴツゴツとした岩の多い川を進むとハナゲノ滝(鼻毛ではなく花華の滝)が目の前に、ここでしばらく休憩。

 ハナゲノ滝から岩肌の滑らかな、まさにナメ床、ナメ滝を遡って行くと荒々しい滝が現れます。

 急な滝をロープで確保してもらいながらやっとの思いで登る(帰りはこれを降りるの?)。

 その後気持ちの良いナメ床を行くと、目的地でもある金山沢出合に到着、そして楽しいランチタイム。
さあ!本日の核心部、ハナゲノ滝が現れました。なだらかに見えますが結構な斜度なのです。ちなみに、鼻毛ではありません。花華ですよ。
水量が多いと大輪の花が咲いたような。
念のためフィックスロープを張って全員突破、ここはハナゲノ滝の上の部分です。
皆の安堵の顔が印象的でした。
ここからが東黒沢一番のナメ床、ナメ滝の素晴らしい渓谷が続きます。沢女6人衆も大はしゃぎ。うち2名は全くの初心者、沢のデビュー戦です どうですかエメラルドグリーンの大きな釜、こんだけ大きいと淵とか瀞とも言いますね。 この日は本当に暑い日でした。思わず飛び込んでウォータースライダーに興じます。こんな遊びをキャニオニングと呼んでいます。超気持ちいィー!
二俣が見えてきました。左が白毛門沢、右がこれから進む東黒沢です。この地点を白毛門沢出合と言います。水量が若干多いようですが大丈夫です。 4mほどの滝が現れました。水量が少なければ水線を辿るのですが、今日は右側を攀じ登りましょう。このくらいならロープを出すまでもありません。 同じ滝を上から見たところ。スタンス、ホールドをしっかり見極め、果敢に攻めています。沢登りは山岳登攀のあらゆる技術を駆使して登るダイナミックな山歩きです。
難所を過ぎればまた穏やかなナメ床歩きになります。慎重な中にもピチャピチャ水を跳ね、ヒタヒタと岩に足跡を残しながら進みます。 ゴルジュを通過。両側に垂直に近い岸壁が迫った地形を峡谷とか廊下とか言いますが、その中で特に狭まったところをゴルジュと言います。 ランランラン!楽しいな!ナメ床歩きは楽しいな!恐らく心の中では皆歌っていたことと思います。
また二俣が現れました。ここが今日の到達点と定めた金山沢出合のようです。常時位置確認は怠りませんが、さらに入念にGPSと地形図で位置を確認します。 良い場所を見つけてお昼にしましょう。このナメ滝の上が良さそうです。お腹はペコペコ、頑張れ沢女6人衆。 日当たりも良く、流れもなだらかな川辺で楽しいランチ。若干遅れ気味でしたので30分のタイムでしたが、よもやま話に花が咲きました。

 帰りは先ほどの荒々しい滝をロープを使って何とか降ろしてもらい、ホッとした後、キャニオニングを楽しむ若者たちを見ながらハナゲノ滝下で記念撮影。
 個人的には2回水の中に落ちてしまい、多少の青あざとすりキズは残りましたが、リーダーはじめ皆さんがサポートしてくださったおかげで、沢の楽しさを存分に味わうことができました、本当にありがとうございました。 
沢登りは通常、沢を登り詰めて尾根を下るのが一般的ですが、今回は同じ道を戻ります。即ち、下りも沢歩きです。沢は下りの方が危険です。早速厄介な滝にぶつかりました。 この滝は、1人づつロープで確保して慎重に降りました。時間はかなりかかりましたが、安全第一です。それにしてもヒョングリの滝の横を降りるのはスリルあったなぁ〜!  まだまだ気が抜けません。流れの横をヘツル場面は沢登りでは良くあります。足を滑らせればドボンです。慎重に!
ナメ床は下りもまた楽し!ナメだけの沢があったら一番良いのに、誰しも思いますが、沢登りはそんなに甘くはありませんよ。 白毛門沢出合に戻って来ました。登るときは難なく登ったのに、何故か下りになると怖く感じます。ベテランがしっかりサポート、無事通過。  今日の思い出を胸にしっかりと刻み、余韻に浸ります。沢には沢山の顔があります。沢は、条件次第で様相も変わります。それ故静かな沢は天国です。
ハナゲノ滝で記念写真。男性5名、女性6名、何故か女性の方が多かった。やっぱり、ウーマンパワーは楽山会の華なのかな。 まだまだ気は抜けませんが、最後まで慎重に行きましょう。雪渓の名残も見えます。我々初心者は雪渓の消えたこの時期からが適期です