会山行紀行文
No−047
グレード:C上
2017年
 5/30(火)〜31(水)
両日晴れ
(かさとりやま)(これいさん)
笠取山・古礼山

1953m   2112m 
参加者 (紀行文) 1507 N/O
17名
(男性6名・女性11名) (写真) 1507 N/O
≪コースタイム≫
《5月30日》
新潟駅南口(5:00)=圏央道日の出IC(9:30)=作場平P(11:45-12:20)昼食…笠取小屋(14:10-14:20)…水干(みずひ)(14:50)
…笠取山東峰(15:20)…笠取山西峰(15:40)…笠取小屋(16:20) 宿泊
《5月31日》
笠取小屋(5:30)…雁峠(5:50)…古礼山(7:35-7:55)…笠取小屋(9:25-9:45)…ヤブ沢峠(9:55)…作場平P(11:05-11:20)
=「のめこい湯」入浴・昼食(12:00-13:40)=圏央道日の出IC(15:05)=新潟駅南口(19:20)
≪紀行文≫
〜〜〜多摩川の源流と石楠花、富士展望を求めて〜〜〜
《5月30日》
 「奥秩父主脈縦走路」と言うのがあります。
 奥多摩駅から瑞牆山まで。雲取山〜飛龍山〜唐松尾山〜笠取山〜古礼山〜雁坂嶺〜甲武信岳〜国師ヶ岳〜金峰山〜瑞牆山。
 この長い縦走路の中にあって、比較的登山口から歩きやすくて、短いピストンで縦走の気分を味わえるということで実施しました。
 昨年は個人で作場平から笠取山〜雁坂嶺と行き、又作場平へ戻りました。
 時期としては石楠花の満開時を狙いました。

 関越道から圏央道に入り日の出ICで下りてからも青梅街道を延々と走ります。

 作場平Pに付いて、まずは登山口で昼食としました。

 作場平Pは東京都の源流の道となっていますので、トイレ完備、登山道、標識は整備されています。首都圏からのファミリー、幼い子供でも安心して歩ける道となっています。

 途中の橋も新しくなっており、帰路には工事している人たちに逢いました。
小屋経由水干まで行きます
出発前点呼確認 整備された道 新しく作りなおした橋

 一休坂分岐からは急な登りの一休坂方面と、時間は同じですが距離が長いヤブ沢に沿ったヤブ沢峠経由の道とがあります。色々な意見が出ましたが、登りは一休坂経由で行きました。
一休坂からは急な登りに 少しなだらかなジグザグな道に

 急坂も終り、なだらかな道になると水場も近い。
 水場から見上げると平な場所が見え、小屋らしい!。
 小屋到着後、  サブザックに要るものだけ詰める人、要らないものを出していく人。
 少し身軽にして水干(みずひ)経由で笠取山を目指します。
小屋直下の水場 笠取小屋 管理・食事棟 笠取小屋 宿泊棟

 小屋には小屋ご主人がヤブ沢峠経由で乗ってきた軽自動車が停まっていました。
 小屋の脇からは林道となっており、ヤブ沢峠で沢沿いの登山道との分岐があります。
 
 雁峠から、笠取山方向に少し進むと富士川、多摩川、荒川の小さな分水嶺があります。私達は多摩川の源流へ
雁峠分岐を経て水干へ進みます 雁峠への分岐 小さな分水嶺へ
小さな分水嶺の説明版 荒川分水嶺 多摩川分水嶺 富士川分水嶺

 水干と山頂への分岐路に着きましたが、通常の人は此処からまっすぐ山頂に登る人が多いそうです。
 我々は水干(みずひ)へ向かいます。 

  多摩川の源流「水干(みずひ)」は、山梨県甲州市塩山の笠取山(標高1,953m)山頂直下にあります。

 「水干(みずひ)」とは、沢が山の斜面を登り詰め、水が枯れてなくなる場所「沢の行止まり」を意味する言葉です。

 多摩川は、最初の『一滴』から水干(みずひ)沢を流れ、一之瀬川→丹波川→奥多摩湖に流れ込み、全長138km の長い道のりを東京湾に向かって下っていきます。
 途中、秋川、浅川、野川など多くの支川を合わせ、河口の羽田沖で東京湾へと流れていくのです。(美しい多摩川フォーラム)より抜粋
分水嶺から見上げた笠取山
 水干へ進みます 水干  

 水干から黒えんじゅ山方向へ進み、縦走路から分かれて、笠取山へ。
 干(みずひ)のある箇所でも標識が綺麗に新しくなっているのがありました。

 一登りすると三角点のある笠取山東峰に到着です。
 東峰では沢山の石楠花が咲いていてその前で集合写真を撮りました。
三角点がある笠取山東峰
左に尖っているのが大菩薩嶺  
その左に肉眼では薄っすらと
富士山が見える
縦走路に建つ笠取を示す道標 石楠花  たくさん咲いていました
集合写真  

 次に西峰に向かいました。
 西峰への岩場の下りも、石楠花が沢山咲いていました。
 西峰の山梨百名山の標識は昨年の5月に撮ったものはあまりにも可哀想と思ったのですが、今年の5月に綺麗になって良かったでした。
西峰への岩場の下り 岩場の脇に石楠花が多く咲いている

 毎年5月の第3日曜日には「水干(みずひ)祭り」が開催されます。
 「多摩川源流笠取の会」主催です。参加申込も資格も無しで、その日、その場所にいることでいいのだそうです。
 かつては東京都が主催で下の地域でやっていたそうですが、なくなってから笠取小屋が主体でやっているそうです。写真を見ると小屋前のテント場には多くの人々が集結しています。我が会の集中登山で大平園地に集結したような感じです。
 辿り着いた皆さんには無料で飲み物、食事が振舞われるそうです。地元の皆さんが持ち寄った山菜、コシアブラの天ぷら、豚汁などなど・・・


 西峰から下りて振り見上げると山頂が「笠」の様に観えましたので「笠取山」なのでしょうね。
山梨百名山の標識がある西峰 西峰から下りて見上げた笠取山

 小屋に戻り、荷物の整理をして食堂棟へ。

 本日男性6名は食堂棟で休み、宿泊棟は女性11名なので余裕でした。

 ご主人のサービスで山梨の銘酒「七賢」頂きました。皆で少しずつ飲みました。
 まろやかな、やさしい味わいのお酒でした
   山梨のお酒「七賢」 夕食
                     
《5月31日》
 私達が仕度をしていると、ご主人が野生の鹿に餌を与えています。
 昨年、行った時には、夜半トイレ(外)へ出るとテント場に多くの鹿がウロウロしていました。餌付けをして鹿害から守る為に、殺すのでしょうか?
 埼玉県から委託された人が鹿の餌を入れた籠を背負って、銃を携えて奥の方へ歩いて行きました。
 鹿に関してはジビエとして食するということもあり、植物への害から守るということもあり、山を管理する人にとっては鹿管理も大切な問題なのですね。

 当初は朝食は6時と言っていたのですが、私達が急いで出たいのを察して5時にして下さいました。
餌付けされている鹿
朝食 集合写真 前列左端がご主人

 雁峠は旧くからの要所で、奥秩父山塊には雁坂峠を始め、雁が付く山が多いのは雁の群の山越えの道だったそうです。
 途中、トウゴクミツバツツジ(東国三葉躑躅)が咲いていました。石楠花が終わる頃に多く咲くようです。
 古礼山に向かう稜線に燕山があり、そして古礼山を過ぎると、その先幾つも小ピークを越えて雁坂峠へ辿り着く登山道になっています。
今日は雁峠(がんとうげ)へ進む 雁峠周辺はベンチがあり広いカヤトの広場
雁峠からの富士山 トウゴクミツバツツジ 燕山(つばくらやま)

 古礼山は笠取山と甲武信岳の中間地点のピークなのですが、笠取小屋からのピストンでも充分に立ち寄る価値のあるピークと言えます。
道の悪い箇所に石楠花が多く咲いている
 古礼山への緩やかな登り  古礼山集合写真
雪が大分少なくなっている富士山 向かって左の尖がりが大菩薩嶺 
その左奥は丹沢山塊  富士山の右奥には御坂山塊
雁峠上から見た笠取山 雁峠

 雁峠から小屋まで戻りました。ご主人は小屋の始末をした後、車で作場平まで戻るとのことです。
 帰りのヤブ沢峠では橋の改修工事をやっていました。

 帰路「のめこい湯」に浸かり、昼食を食べ、一路新潟へ向かいました。
 「のめっこい」は丹波山村の方言で「つるつる」「すべすべ」と言う意味だそうです。

 皆さん、つるつる、すべすべ美女美男になったかな!!