会山行紀行文 2016年
 3月31日(木)
晴れ
(なべくらやま)
鍋倉山
1107m
参加者 (紀行文) 1861 K/Y
単独
(男性1名) (写真) 1861 K/Y
≪コースタイム≫
阿賀町鍵取集落(8:00)…532.4m峰(9:10)…最低鞍部(9:35)…(食事11:30-11:45)…主稜線(12:15)…鍋倉山(12:50-13:10)…主稜線(13:20)
…最低鞍部(15:10)…532.4m峰(15:35)…阿賀町鍵取集落(16:30)
≪紀行文≫

 新潟県内に鍋倉山は5山あります。4山は2万5千図に山名が記載されており、その内2山が阿賀町にあります。2万5千図「高石」に記載されている鍋倉山は旧三川村と旧上川村の区界にあります。福島県境にある鍋倉山は2万5千図の「御神楽岳」に記載されています。

 今回登ったのは旧三川村と旧上川村の区界にある鍋倉山です。
 今までに冬場や秋に7、8回登っていて、ルートはいずれも新大谷沢橋の東詰から大谷沢に沿って進んで、345m峰、922m峰を経由して行っていました。今回は新大谷沢橋より少し手前、鍵取集落のはずれから532.4m峰を経由して登りました。

 今年に入ってから鍋倉山に向ったのは3回目です。1回目、2回目とも今回のルートで向いましたが、いずれも敗退しました。
 1回目は2月18日、順調に主稜線直下まで行きましたが、ザックカバーの中に突っ込んでおいた雨具を、ザックカバーと一緒に落としてきたことに気付いて探しに戻り、探し当てたのは、登地始めて間もない地点でした。
 2回目は2月22日、リベンジを期して向かったのですが雪がグサグサに柔らかくなっていて、ワカンを着けていても足が膝まで潜り、しかもとても重くて悪戦苦闘、午後2時まで頑張って到達できたのは標高900m、主稜線まで250m程の地点でした。
 3回目の今回は時期的に遅くなったことで、標高の低い尾根部は雪が消え、藪になっていましたが、標高が上がった地点では雪が締まり残雪期の山になっていて、ツボ足で歩き通すことができました。お天気は絶好の快晴でした。すばらしい雪の山の歩きができました。

 奥の白い山が鍋倉山です。鍵取集落はずれの農道突き当りの植林の杉林から登って行きます。
 杉林の中はすっかり雪が消え、藪が出ていますが、葉はまだ芽吹いていないので見通しはとれています。
真正面の杉林の中を登ります 杉林の中、藪が出ています 杉林の中、見通しはきいています

 杉林を抜けて460mほどの小ピークを越えると尾根がはっきりしてきます。尾根は藪ですが、尾根左下の沢筋に雪があります。
 途中から雪の沢筋におりて登り詰めると532.4m峰です。
尾根は藪です 沢筋には雪が着いています 沢筋を登り詰めて532.4m峰へ上がる

 532.4m峰から先は杉の尾根です。杉の巨木が生えていたりします。
 尾根よりも沢筋には雪がたっぷりあります。沢筋は歩き易いのですが雪崩の危険があります。
 沢筋両岸上部の雪の着き方を注意深く確認しながら沢筋を歩きました。
532.4m付近から御神楽岳 532.4m峰先の尾根の杉の巨木 尾根途中から沢筋に降りて歩きました

 このルートは532.4m峰まで登ったら、次は標高420mまで下ります。
 標高を一気に稼ぐというわけには行かないので、なかなか尾根で雪が拾えません。
 かなり歩いても標高が稼げないので雪は出てこず、藪を掻き分けての登りになります。
532.4m峰から下り切った最低鞍部 最低鞍部先の尾根の杉の巨木 尾根は杉の枝に覆われています

 583m峰の先、標高600m付近の尾根が痩せています。
 1回目に来た時、せいの高いナイフリッジが出来ていて暫し通過を思案させられました。2回目に来た時には、わずか4日後でしたが、その間気温が高かったので形が穏やかになり、何ということなく通過しました。

 ナイフリッジが着く痩せ尾根を通過すると、松の木が密集した藪の痩せ尾根になります。松の木の痩せ尾根は傾斜が大変急なので、雪はほとんど付きません。
 テント泊のように大きなザックを背負っている時には、ザックが引っ掛かり、ナイフリッジよりも厄介だろうと思います。
 このルートでは標高600m付近の痩せ尾根部が一番の危険地帯です。
ナイフリッジが出来る痩せ尾根 ナイフリッジの残骸、少し怖いかな? 松の木が密集した痩せた藪尾根

 痩せ尾根部を越えると安定した雪が着いています。尾根の見通しも開け、鍋倉山が大きく見えてきて、主稜線も近くなってきます。
 行く先にあたかもピークの如く見えているのはピークではありません。
 手前の傾斜が急で奥の傾斜が緩い尾根の屈曲点があたかもピークのように見えています。主稜線はそこから200m程奥になります。
尾根途中から532.4m峰を振り返る 尾根途中からの鍋倉山 尾根の屈曲点、主稜線はさらに200m先

 主稜線に向かう尾根は広く、雪がたっぷり着いています。雪は適度に締まっていて、長靴のツボ足で沈みは10〜20cmです。
 雪の堅さがほど良くて、長靴でも楽に蹴り込みができるので、傾斜はとても急なのですが、ルンルンとハイキング気分で歩けます。
 途中でコンビニ弁当の食事を摂りました。
 主稜線に出ると雄大な見晴らしが得られます。主稜線の雪は汚れておらずまだとても綺麗です。
 急傾斜の登り、主稜線はまだまだ先 目の前が主稜線です  主稜線から鍋倉山 

 お天気は快晴です。稜線の傾斜は緩やか。この時期としては汚れが少ない綺麗な雪です。とても気分良く歩けます。
主稜線を鍋倉山に向う  鍋倉山の山頂はすぐそこです  鍋倉山の山頂、あまり尖っていません 


 食事は途中で済ませているので、時間はたっぷりあります。
 山頂周辺をぶらぶら散策しました。山頂の周辺では360°の見晴らしが得られます。
                                                          (おわり)                     
主稜線を振り返る、先に見えるのは大峰 日本平山 御神楽岳
 川内山塊 鍋倉山北側の谷、良い眺めです  日本平山側の尾根の斜面