会山行紀行文
No−143
グレード:C
2016年
 12/17(土)〜18(日)
両日とも晴れ
(おおひらやま)(えちぜんだけ)
大平山・越前岳

1296m
 1504m
参加者 (紀行文) 2161 A/W 
8名
(男性5名・女性3名) (写真) 2044 S/H
≪コースタイム≫
≪12月17日≫
新潟駅(6:10)=北陸・関越・圏央・中央道=山中湖IC=長池親水公園(12:00-12:15)…大平山(13:20-13:30)…飯盛山(13:50)
…長池親水公園(14:50-15:10)=崇岳荘(15:30)
≪12月18日≫
崇岳荘(7:00)=十里木公園駐車場(8:00-8:10)…越前岳(9:50〜10:15)…十里木駐車場(12:00-12:15)
=ヘルシーパーク裾野(12:30-14:00)=新潟駅(19:30)
≪紀行文≫
〜〜〜至福の2日間をありがとう〜〜〜
 いつでも、富士山がかすんで見えても、抜きん出て端正な姿に、山を知らない私でさえも見分けることができ、感動は最高潮になるのだが、先日の鎌倉での登山では、素晴らしい感動で十分と思いましたが、今回はまた違った感動の富士山を見ました。
≪12/17 1日目≫ 
 新潟での天気は、びちょびちょの雪が積り、自転車が出せない状態、小出付近からは本格的な雪で、関東に行くのだから、きっと晴れていると思っていても半信半疑。景色は白く染まっていた。しかしトンネルを抜けたら確かに谷川PAでは雪は積もっていたが、澄んだ青空が広がっていた。まさに、川端康成の雪国の世界だ。これほどまでの変化。

 登山口のある長池親水公園に車を止めて歩き出した。
 山中湖を挟んでの富士は雲一つなく、くっきりと端正に見えた。
 風はないのだが、湖面はさざ波が立ち、残念ながら、逆さ富士は期待できなかった。
 山中湖周辺はぐるっと富士の裾野の1200m級の山が囲っている。
 山中湖は噴火による川の堰止湖であり、これから上る大平山も裾野の一部である。
 長池親水公園からの富士 

 大平山は1200mもあるのだが、丘のように低く見えるのは山中湖が800mもあるせいだ。日中なのに霜が解けずに残っていた。
 人の手が入った杉林の中をカサコソと歩いて、オフロードの車なら入ってくるのだろう、轍もある。それでも、汗が出るくらい、登らなければならない。
 1時間ほどで山頂に着いた。関東ロームの黒い砂礫の山で、枯芝のようになっていた。
 富士と山中湖という絶妙な配置の景色を見ながら、みんなでお茶を楽しんだ。

 じっとしていると、寒いので、早々に、飯盛山をへて、親水公園に戻った。
 夕陽のダイヤモンド富士が見たい。と私は思っていたが、「雲も出て来て、見られるかどうかわからないし、湖畔に1時間も待っていられないだろう」と、口々に言うので、断念した。実際この寒さではわずかな防寒具では凍えそうだし、風呂の魅力には負けてしまった。  
大平山山頂の東屋   大平山山頂からの富士

民宿の崇岳荘は、湖畔のそばで、3階の窓から素晴らしい景観だ。

 おかみさんの話では夕陽のダイヤモンド富士は10月中頃と2月の中頃に宿前から見られると言う。

 夕食もおいしくて、満足した。
  夕食風景と夕食  
≪12/18 2日目≫
 湖畔の宿でのすっきりとした目覚め。
 朝食もたっぷりのおかずでこれからの登山と、お昼すぎまで持ちそう。


 快晴、朝焼けの富士が見られるというので、湖のそばまで歩いた。カメラマンが並んでいた。

 たなびく雲を従え、ピンク色に染まった、富士のきれいなこと。言葉では言い尽くされない。
 山中湖面は波が立って逆さ富士はむりだったが、水溜まりにくっきりと映っていた。

 崇岳荘を7時に出発して、御殿場の方向に行った。
 枯葉色の草原の富士の裾野を静岡方面へ回ってくると、富士の形も外観が違ってきた、きれいな正3角形であるのは変わらないが。
朝食
山中湖畔 逆さ富士 赤く染まる富士 崇岳荘

 十里木公園駐車場はこのお天気と日曜なので多くの車が止まっていた。早速登山開始。

 風がないので、霜で白くなっているが、そう寒くない。展望台まで長い階段で、段差が大きい。
 展望台では真正面に富士山が見えた。宝永の噴火で、ごそっと穴が空いていた。噴火のすさまじさが想像され、今後、また、半分も山を吹き飛ばす、噴火する恐れがあるという。と、富士はなくなってしまうだろう。(こういうのは杞憂というものと悟らせられたが。)

 展望台からは急登や高い段差もあってさすが、1500m級の山である。
階段を登る
展望台からの富士と集合写真

 馬の背見晴台では澄んだ、青い空で、目の悪い私でも光岳、聖岳、赤石岳、塩見岳など、南アルプスの山々の白い頂が、くっきりと見えた。

 新潟では見られない霜柱が長い。小学校の教科書の麦踏というのを思い出した。霜柱が麦を持ち上げるために踏みつけるという子供のお手伝いが理解できなかった。この太くて長い霜柱をみれば、麦の苗を持ち上げてしまうだろう。
 霜柱は成長して年輪のような節をつくっていた。一晩ごとの気温の差が分かる。ざくざくと子供のように踏みつけるのが面白くて。
 その内にそんなことも言っていられない。うっすらと積もった雪のように、地面を凍らせて滑り台状態の所がでてきたのだ。
 登りはまだよかったが、下りでは恐る恐るであった。

 山頂では、風も無く、ゆっくりとコーヒータイムをとった。灌木の隙間から見える富士は、覆いかぶさるかのような圧力で迫っていた。
富士を見ながらの休憩(馬ノ背見晴台) 
南アルプスの山々
(左から光、聖、赤石、一番右が塩見) 
越前岳山頂にて集合写真 

 やはり昼近くにもなると、雲が出てきて山頂を隠し始めた。里山の雰囲気なので、午後から、登ってくる人も多い。
 富士はだんだんと雲の中になってしまうので、がっかりしてしまうだろう。私たちは本当に良かった。
 まだ霜柱の残る帰り道 冨士が雲に隠れた  富士の見えない富士見展望台 

 十里木公園駐車場に無事下山して、楽しい昼食とお風呂を、きれいな施設のヘルシーパーク裾野でとって、一路、新潟まで車中の人となった。

 2日間とも違うようすの富士山を、くっきりとみられたのは本当に幸運だった。また、長いドライブもみんなで楽しく過ごせた。
 リーダー初め皆様に大変お世話になって、至福の2日間をありがとうございました