会山行紀行文
No−044
グレード:C上
2015年
 6.02(火)
曇り
伊吹山・大峰山・大台ケ原
B大台ヶ原
(おおだい)
  1695m
参加者 (紀行文) 2097 T/Y 
24名
(男性6名・女性18名) (写真) 2097 T/Y
伊吹山(滋賀県・1377m)・大峰山(奈良県・1915m)・大台ケ原山(奈良県・1695m)
≪コースタイム≫
【5月31日(日)晴】
新潟駅南口(5:00)=新潟西IC=(北陸・名神道)=関ヶ原IC=9合目駐車場登山口(11:58-12:11)…伊吹山山頂(12:28-12:37)…9合目駐車場登山口((12:59)=旅館「朝日館」(18:30)(泊)

【6月1日(月)晴れのち曇り】
旅館「朝日館」(5:55)=トンネル西口(6:56-7:03)…奥駈出合(8:12)…弁天の森(8:47)…聖宝ノ宿跡(9:17)…弥山小屋(10:31-10:46)…大峰山(八経ヶ岳)(11:19-12:05)…〈折り返し〉…トンネル西口(15:41)=心・湯治館(17:30)(泊
)

【6月2日(火)曇り】
心・湯治館(5:30)…大台ケ原山(日出ヶ岳)(6:10-6:24) …正木嶺(6:38?7:11) …尾鷲辻(7:39)…牛石ヶ原(7:51)…大蛇ー分岐(8:09) …大蛇ー(8:20-8:36)…シオカラ谷(9:14)…駐車場登山口(9:55)=亀山IC=(東名阪・伊勢湾岸・東海環状道他)=新潟西IC=新潟駅南口(21:40)
≪紀行文≫
                   〜〜〜どこまでも続く木道の階段を歩くために大台ヶ原に行く価値はある〜〜〜

【3日目】「百名山」の大台ケ原山(おおだいがはらやま)(奈良県・1695m)

 大台ヶ原山(おおだいがはらやま)は奈良県と三重県の県境にある標高1695.1mの山である。
 日本百名山であるほか、日本百景、日本の秘境100選にも選ばれ、山全体が特別天然記念物に指定されている。
 大台ヶ原とは日出ヶ岳、正木嶺、円岳、牛石ヶ原、正木ヶ原に大蛇ー(だいじゃぐら)をあわせた一帯の土地の総称。
 その昔、大平と呼ばれていた大地が、大平原となり、大台ヶ原と呼ばれるようになったと言われている。

 最高点の一等三角点は基準点名が「大台ヶ原山」であるが、国土地理院による地図には日出ヶ岳(ひでがだけ)と表記されに特別保護地区に指定されている。
 大台ヶ原は中央構造線の南に位置し、海洋プレートがユーラシアプレートの下へ潜り込む際に、海洋プレートに堆積した砂岩やチャートがユーラシアプレートの縁へと押し上げられて隆起した地形であると考えられている。
 大台ヶ原は日本では希な非火山性の隆起準平原であるとされているが、一方で、今から1500万年前に巨大噴火が起こり、大台カルデラが形成されていたとする説もある。
 西部と南部は激しい谷頭浸食によって標高差1,000mの深い谷筋が形成され、硬い岩石で構成された地質が鋭く切り立った地形を作り上げている。
 南東方面は熊野灘に面するリアス式海岸で、大台ヶ原は海岸線からの急峻な斜面の頭頂部にある。
 南東の急峻な斜面を海上から湿った風が吹き上げるため大台ヶ原では年間を通じて降水量が多く、屋久島に並ぶと言われるほどの多雨地帯である。

 宿泊施設の「心・湯治館」で朝食弁当を持参し5:30登山開始、すぐ近くの大台ヶ原ビジターセンターの左側に登山口(東大台コース)があり、入口にはクマ熊注意の看板が。こ
 の登山口から登り始めるが、その登山口に登山届のポストがなかったので、探したら大台ヶ原ビジターセンターにポストがあり入れる。
 この大台ヶ原駐車場は、取り囲むようにトイレ(100円)2か所、お土産屋、ビジターセンター、今回泊まった宿泊施設などがある。
宿泊施設の「心・湯治館」  駐車場で登山準備 大台ヶ原ビジターセンターの左側の
登山口(東大台コース)

 今回は、大台ヶ原の東大台と西大台のうち、時計回りで東大台を一周するコースを選んだ。
 最初は、登山道というより遊歩道的なコース。
 オゾンいっぱいの大自然林・林床に広がる笹に囲まれ観光客も歩くため整備された広い平坦な歩き易い道を20分ほど歩く。
 途中のコンクリート・石の階段から少し急になり、10分少々で稜線の鞍部にある大台ヶ原の最高峰「日出ヶ岳(ひでがたけ)」への分岐(三叉路)に到着。ここに、展望デッキがあるが残念、霧で何も見えない。
登山口から登山開始 観光客も歩くため整備された
広い平坦な歩き易い道を20分ほど歩く
途中のコンクリート・石の階段から
少し急になる

  ここから日出ヶ岳への道として前方に大きな展望台が見えるはずであるが、今日は霧でよく見えない。
 若干休憩し、白い木で出来た綺麗な少し急で長い階段を登る。こんな階段だと辛く感じない。
 急な白い階段を上り詰めると、ゆるい階段と山頂に立つ展望台が見えてくる。

 展望台は2階建て。2階が展望台で、1階は避難場所兼休憩所になっている。
 頂上は霧が漂い、周囲は見えない。頂上には『日本屈指の豪雨の山』の説明板があり、年間4800mmの降水量があるとのこと。
 展望台に上がれば遮るものもなく、360度の大展望が望まれ、南東の眼下には熊野灘、西方には大峯連山の山々が見渡せるはずである。
 霧で見えないので仕方なく山名が記された説明板を見る。

 展望台の裏に石が積まれているケルンのようなところがあって、そこに一等三角点(大台ケ原山1695.1m)と「日出ヶ岳」の石の標識があり、残念ながら低い石に刻まれていて目立ない。 ここで集合写真を撮る
分岐(三叉路)に到着。ここに、展望デッキがあるが残念、霧で何も見えない。
白い木で出来た
綺麗な少し急で長い階段を登る
大台ヶ原の最高峰「日出ヶ岳」で集合写真
2階の展望台で
山名が記された説明板を見る
展望台の1階は
避難場所兼休憩所になっている
霧の晴れ間から
向いの正木嶺(正木峠)が見えた

 しばし休憩、展望台に上がったりしてから6:24正木嶺(正木峠)に向かう。
 降りる頃から霧が時々晴れて眺望は最高、正木嶺や木道が続いているのが見える。
 途中の登山道わきの何か所かには、動植物のことを書いた説明板が次々と現れ、学習の散策路となっているようだ。

 正木嶺へ向かう登山道は殆ど綺麗な広い木道で、シロヤシオ・ドウダンツツジの屋根の下を歩いていく。
正木嶺へ向かう登山道は殆ど綺麗な広い木道でシロヤシオ・ドウダンツツジの屋根の下を歩いていく 振り返ると「日出ヶ岳」が見えた 正木嶺に到着

  展望の良い正木嶺に6:38到着し、ここで朝食とした。広い段差の小さい木道、テラスの中の椅子などに座り、楽しい朝食。
 その頃には雲海ごしに熊野灘、志摩半島が遠望され、撮影ポイントとして写真を撮る。

 朝食後、7:11正木嶺を出発。ここからゆったりとした広い階段を下るが、立ち枯れたトウヒなどの木と時々覗く青空&白い雲と白い階段。他の山では見れない大台ヶ原の一品である。
正木嶺の階段に綺麗に並んで朝食を取る  正木嶺から雲海ごしに熊野灘、志摩半島が遠望された  正木嶺からゆったりとした広い階段。
立ち枯れたれたトウヒなどの木と
時々覗く青空&白い雲と白い階段。

 どこまでも続く素敵な木道の階段、ここを歩くために大台ヶ原に行く価値はある。
 なお、大台ヶ原の景色は伊勢湾台風の影響とニホンシカの関連で笹が低く高さが一定になって人間が刈り取ったように素晴らしく、木も食べない木が残っているようだ。
 白い木道が終わると今度は石畳の道が続くが、こちらも平坦で歩き易く、笹に囲まれて解放感があり気持ち良い。
その階段を青空のもとゆったりと歩く 白い木道が終わると今度は石畳の道が続くが、こちらも平坦で歩き易い ニホンシカの影響で笹が低く高さが一定になって人間が刈り取ったように素晴らしい

 牛石ヶ原に7:51到着、休憩をする。ここに神武天皇の銅像が立っているが、説明板もない。
 なんとなく風景に溶け込めていない。

 そこから少し歩いて、大蛇ー分岐に8:09到着し、荷物を置いていよいよ絶景ポイント「大蛇ー(だいじゃぐら)」へ向かう。

 10分程度歩くと垂直800mの断崖絶壁の上大蛇ーに着く、歩ける石は崖に向かって斜めで丸いし、滑落なんかしたら奈落の底で即死は間違いない。

 鎖はあるが滑ったらその下を潜ってしまう。右隣の断崖絶壁も景観が素晴らしくこちらも撮影ポイントである。

 パノラマビューと冷や汗がタラリのスリルを味わう。
 狭い場所なので3班に分けて見てもらったが、あまりにも絶景なので最初の班が歓声をあげ「いつまでも居たい」との声もあったが、交代で見てもらう。
 牛石ヶ原の神武天皇の銅像が立っているが、説明板はない
大蛇ー分岐に到着 絶景ポイント、
垂直800mの断崖絶壁の上大蛇ー 
右隣の断崖絶壁も景観が素晴らしい

 その後、長いシャクナゲのトンネルの下の本格的な登山道(しかも下山)でシオカラ谷を下りシオカラ橋までに行くが、吊り橋を渡るとこれから高低差200mを一気に登る激しい登り道と直後の階段道も辛い。
 今までのハイキング気分が吹き飛ぶ登山道。前回登った時はバテバテになってる登山者・観光客がいた。
シオカラ谷の標識 吊り橋のシオカラ橋 吊り橋を渡ると
高低差200mを一気に登る激しい登り道

 急登をしばらく歩くと、ゆるやかで笹に囲まれた道になり大台山の家が目の前に現れ、東大台コース登山道の終了で予定より30分早く
9::55駐車場へ到着。  





 帰りは、名阪国道、亀山ICから高速に乗り東名阪・景色の素晴らしい伊勢湾岸・東海環状道・中央道などを経由し、12時間かけて新潟駅南口に21:40に到着した。  
漸く平坦な道に出て一安心  駐車場登山口に到着