会山行紀行文 2014年
 08.01(金)〜03(日)
晴れ
(通称:カムエク)
カムイエクウチカウシ山
1980m
参加者 (紀行文) 2052 M/T
8名
(男性7名・女性1名) (写真) 2052 M/T
                                    
≪コースタイム≫
≪8月1日(金)≫
札内ヒュッテ(10:00)…七ノ沢出合(12:05-12:45)…八ノ沢出合テント場・泊(14:35)
≪8月2日(土)≫
八ノ沢出合テント場(4:00)…三股(6:00)…八ノ沢カール(8:35)…カムエク山頂(10:50-11:10)…八ノ沢カール(12:35)…三股(15:00)…八ノ沢出合テント場・泊(17:20)
≪8月3日(日)≫
八ノ沢出合テント場発(6:15)…七ノ沢出合(8:10)…札内ヒュッテ(10:25)
≪紀行文≫
                               〜〜〜日高山脈の中央に位置する〜〜〜

 カムイエクウチカウシ山(通称カムエク)は、北海道日高山脈にある二百名山の一つです。
 名称はアイヌ語で「熊(神)が転げ落ちるほど急峻な山」の意味だそうです。

 私と連れ合いの力量では行けない山の一つです。今回はガイドさんの案内で登りました。
 昨年は林道の通行止めのため中止になり、再度の挑戦です。新潟から5名参加、ガイド2名、ポーター1名で出発です。

 札内ヒュッテから七ノ沢出合までは2時間の林道歩き、半分くらいは舗装された立派な道路です。

 車が入れそうなのに残念です。

 七ノ沢出合には自転車が5〜6台、なるほどここまで自転車で来れば楽なんですね。

 さっそくヘルメットを被り、沢靴に履き替え沢歩きのスタートです。
札内ヒュッテ前ゲート 立派な舗装林道
林道らしくなってきました 七ノ沢出合に到着 いよいよ沢歩き

 右岸、左岸への渡渉を繰り返し、時には中洲を歩き、流れの強い所ではサポートされ、それでもこの季節の沢歩きは快適です。
 約2時間で八ノ沢出合テント場に着きました。
 林の中のテント場は狭く場所の確保がたいへんでした。明日の出発は早い、夕食後早々の就眠でした。
流れの強い所はサポートされ 暑い中、沢歩きは快適 八ノ沢出合テント場

 夜がまだ明けきらぬ4時、ヘッドランプを付け出発。
 目指す方向にモルゲンロードのカムエクが見えます。山頂はず〜と先、まだまだ遠い。とりあえずは、三股まで。
 徐々に沢の勾配は増し、倒木やヤブ漕ぎもあり、なかなか難儀です。
暗い中の出発 山頂は遥か遠く 草付きを歩き
行く手を阻む倒木群 三股を目指し 雪渓の残る三股

 三股にはまだ雪渓が残っており、ひんやりとした風が心地よい。
 のんびりはしていられません。ここでハーネスを付け、高巻の道を行きます。

 手掛かりのない所は笹をしっかり握り、岩場は慎重に通過。気が抜けません。

 三股から八ノ沢カールまでは急登続き、なかなか着かない。
 八ノ沢カールの湧き水が美味しいからと励まされ、それを頼りに頑張るしかない。

 その水の冷たく美味しかったこと。
三股に落ちる滝 高巻は笹をつかみ 岩場は慎重に越え

 ようやく八ノ沢カールに到着。ここはクマの巣、幸いにもクマさんはお留守でしたが、お花畑の中を歩いた痕跡が生々しいです。
 ここでクマに襲われ亡くなった福岡大学生の碑が、なお臨場感を高めています。

 ピラミット峰とのコルを目指します。ここがまた、見た目とは違いなかなかの登り。
 やっとコルに出、目指す山頂を正面にしたと思いきや、山頂は見えているピークのその向こう。まだまだです。
 振り向くとピラミット峰の美しい。
 近くなった源頭  ようやく着いた八ノ沢カール  福岡大学生の碑
あのコルまで登ります カムエク山を目指す 後ろにはピラミッド峰

 稜線はハイマツが行く手の邪魔をし、たいへん歩きづらい。

 跳ね返るハイマツをよけ、細く切れた岩場を抜け、ようやく山頂への最後の取り付きになりました。

 ここが嬉しいことにお花畑の中の登りです。
 たくさんのお花が咲いていましたが、疲れた体にはゆっくりと見ている余裕がありませんでした。
ようやく見えた山頂  
手こずるハイマツ  気の抜けない細尾根  山頂へはお花畑ロード

 花びらに青い筋がはっきり入っているのがトカチフウロウで、写真では白っぽくなっていますがうすいピンク色がチシマフウロウになるそうです。

 ようやく山頂に到着。時間にして6時間50分の登り、ヤッタネ!!
やっと着きました山頂 チシマフウロウ トカチフウロウ

 上りも辛かったですが、下りも往きと同じくらい大難儀。コルからカールへの下り、三股の高巻の下りには難儀をさせられました。
 疲れた体を励まし励ましでテント場に着いたのは17時20分、今日の全行程は13時間20分、長〜い一日が終わりました。
 テント場いた皆さんの拍手が温かかったです。祝杯を挙げ、早々に就寝でした。

 最終日は、少しも軽くならないザックを背に出発。冷たいビールを楽しみに、たいくつな林道歩きにも耐え札内ヒュッテゲートに到着しました。 
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