会山行紀行文 2014年
 02.22(土)〜02.23(日)
共に快晴
(いおうだけ)
硫黄岳(南八ヶ岳)
2760m
参加者 (紀行文) 2131 Y/S
2名
(男性2名) (写真) 2131 Y/S
≪コースタイム≫
【一日目(2/22)】
新潟=諏訪南IC=美濃戸口=赤岳山荘P(7:30-8:16)‥<北沢>‥赤岳鉱泉(10:39-チェックイン、ランチ)‥赤岳鉱泉(11:56)‥赤岩の頭(14:23)‥硫黄岳山頂(15:04-17)‥赤岳鉱泉(16:55)
【二日目(2/23)】
赤岳鉱泉(8:00)‥中山展望台(8:42-55)‥行者小屋(9:03-27)‥<南沢>‥赤岳山荘P(11:00)=美濃戸口=もみの湯(温泉入浴、ランチ)=諏訪南IC=新潟
≪紀行文≫
                             〜〜〜南八ヶ岳で雪山ステップアップ〜〜〜
【一日目(2/22)】
 雪の南八ヶ岳へ山友からお誘い。天気予報も上々、ワクワクしながら、新潟から山友が待っている松本へ愛車で向かいます。
 松本で山友の車「ランドクルーザー」に乗り換えし、赤岳山荘Pへ向かいます。

 美濃戸口から赤岳山荘間は四駆限定、歩くと、夏道で1時間は掛かるところですから、ずいぶん時間短縮になりました。
 歩いてい登っている人、ごめんなさい。

 赤岳山荘Pで身支度を整え、朝日を浴びてスタートです。

 装備は、アイゼン・ワカンも持参しましたが、トレースがしっかりついているので不要、壺足で登ります。

 最初は林道を進みます、そして南沢と北沢の分岐で登山者が分散します。南沢を進む人たちは赤岳を目指すのでしょう。
 我々は、赤岳鉱泉目指し北沢を進みます。
 「今日は赤岳鉱泉まで、明日に備えウォーミングアップだね‥」、「早く山小屋に入って、のんびりしよう‥」と言いながら。

 林道から一本のトレース道になり、沢の水の流れも凍っています(どんだけ寒いんじゃ)。
 冬の八ヶ岳はこんなに雪深いのか、先週の大雪によるものでしょう。

 横岳が見えて来ました、赤岳鉱泉までもうすぐでしょうか?。
 すると、赤岳鉱泉名物のアイスキャンディーがドーンとお出迎えします。
朝陽を浴びて出発 横岳が見えてきた アイスキャンディー

 赤岳鉱泉に着きました、小屋周りも雪でいっぱいです。

 早速チェックイン、自炊室でラーメンを作って腹ごしらえしますが、外は快晴、「明日の天気がこのまま良いとは限らないよね‥」、「ここでゆっくりするにはチョット時間が早いよね‥」。
 明日の登頂を予定していた硫黄岳ですが、絶好の登山日和腹ごしらえも済んだし、このまま小屋でのんびりするのは勿体無いと今日の内に硫黄岳に登ることにしました。

 山荘玄関前から樹林帯に入ります。足元は壺足のままです
 出発して1時間あまり、登山道も急になってきたので、12本アイゼンとピッケルの出番です。

 樹林帯の中に直登気味に付いているトレース。
 キツイ!、キツイ!、キツイ!登りに「小屋でのんびりしていた方が良かったかなぁ」と心の中で半分後悔、でも口には出せません。
 「樹林帯を越えれば景色も良くなり元気が出るよ」と、言い聞かせて頑張ります。

 登り始めて1時間50分ほど、やっと樹林帯を抜けました。
 前方には赤岩の頭が見えて来ました、振り返れば、赤岳などの岩峰。
赤岳鉱泉に到着 前方に赤岩の頭が 振り返れば赤岳等の岩峰

 赤岩の頭までは、ハイマツ帯の急斜面を登ります。

 ここで、注意していたはずが、バランスを崩して転倒「後方一回転」‥ヤバイ!!。
 ヒヤッとしましたが、ハイマツに助けられました。

 気を引き締めて、一歩づつ慎重に登ります。

 なんとか赤岩の頭に到着です。

 ここの標高は2656m、硫黄岳山頂までは残り標高差約100m。

 ここで、しばし眺望を楽しみます。
 硫黄岳(左)から横岳(中)、そして赤岳(右)までの大パノラマです。
赤岩の頭直下の急登
 北方向には、蓼科山・天狗岳など北八ヶ岳、西方向には、霧ヶ峰と遠く北アルプスの山並みがキツかった登りを忘れさせます。
赤岩の頭 赤岩の頭からのパノラマ(左から:硫黄岳・横岳・赤岳)

 硫黄岳山頂までの稜線は風が強いです、顔にあたる風が冷たいです。フードを被り、寒さ対策しないと凍傷になりそうです。

 硫黄岳山頂直下の注意箇所、右側が切れ落ちているトラバースを慎重に一歩づつ。
 そして、硫黄岳山頂に登頂します。

 風が強いし冷たさが半端ない! でも360度のパノラマをしっかり楽しみたい!。
 有名な硫黄岳爆裂火口に近づきます、近づきすぎに注意!。

 主峰赤岳への稜線の岩峰の迫力に圧倒され、北方向に目を移すと、天狗岳などの北八ヶ岳と蓼科山、先月登った北横岳なども見えます。
 他にも、浅間山など北信の山並み、南・中央・北アルプスなど360度の眺望です。
硫黄岳山頂直下 硫黄岳山頂 硫黄岳の爆裂火口
硫黄岳山頂から“主峰赤岳方面” 硫黄岳山頂から観る主峰“赤岳” 硫黄岳山頂から“天狗岳、蓼科山”

 ゆっくり眺望を楽しみたいが下山です。
 樹林帯手前では、赤岳鉱泉・アイスキャンディーが眼下に見ながら。
 赤岩の頭直下から樹林帯に入るまでは慎重に‥‥一歩ずつ、その時、あっヤバイ! 山友が前のめりに転倒一回転!! これもハイマツに助けられ事なきを得ます

 樹林帯に入れば、転がるように下りて今宵の宿「赤岳鉱泉」に到着です、ほっと緊張が取れます。
 なんとか、日没前に下山出来ました。

 夕飯は熱々のサンマの塩焼きと鳥鍋、こんな山の中でこんな美味しい食事が食べられる幸せ。
山友曰く「ステーキを食べるため、又宿泊したい。そう、この山小屋の名物料理は「ステーキ」なんだとか、そして温泉も、冬期間は温泉には入れないそうです、残念。

明日の予定「硫黄岳」に今日登頂したので、明日は下山するだけ?、それとも?。食事の後、早々と爆睡してしまいました。
硫黄岳山頂から下山開始 赤岳鉱泉の夕食
【二日目(2/23)】

 早々と就寝した二人ですが、朝もゆったりとします。他の宿泊者は、ヘルメットにハーネス装備者が目立ちます。
 赤岳や、赤岳から横岳硫黄岳の周回者でしょうか?。

 我々は、行者小屋経由で南沢を下山することにしました。
 時間はあるので、ゆっくり出発です。

 行者小屋までは、横岳の稜線を仰ぎ見ながら、樹林帯を登って行きます。

 中山乗越からは、昨日登った硫黄岳と赤岩の頭が見えます。
 昨日の感動が蘇ります。
行者小屋へ向け樹林帯を登る 中山乗越から観る“硫黄岳と赤岩の頭”

 中山乗越分岐から約5分、中山展望台へ寄り道します。
 ここからは、主峰赤岳、横岳、中岳、阿弥陀岳の岩峰が目の前に大迫力で聳えてます。
 地蔵の頭にある赤岳展望荘も稜線に確認出来ます。
中山展望台から(赤岳・中岳・阿弥陀岳) 中山展望台からのパノラマ
 
 阿弥陀岳の右遠くには、中央アルプスの山並み、そして木曽御嶽山も眺められます。

 そして眼下には行者小屋。

 中山展望台からの眺望を楽しんで、これから行者小屋へ向かいます。
 
中央アルプス 木曽御嶽山
 行者小屋も雪に埋まっています。
 小屋の周りには沢山のテントがカラフルに映え、沢山の登山者が登っているのが確認出来ました。

 行者小屋は、冬期間は土曜日の素泊まり限定営業です。
 赤岳鉱泉で食べれなかったステーキを担いで行者小屋で宿泊しようか?

 そして、次回の赤岳に挑戦を誓い、行者小屋から南沢を下山します。 
行者小屋 行者小屋のテン場
南沢は変化に飛んだコースです

 そして、北沢との分岐「美濃戸山荘」まで来るとゴールはすぐそこ。

 赤岳山荘Pには、赤岳鉱泉の雪上車が停まっていました。
南沢を下山 美濃戸山荘 赤岳鉱泉の雪上車
  
 帰りは「もみの湯」で汗を流し、腹ごしらえをして帰りました。
 快晴の二日間、南八ヶ岳の雪山を堪能(ヒヤリもあり)、少しはステップアップ出来たかな?。
 次は赤岳への挑戦が待っている!? 。