会山行紀行文 2014年
 07.05(土)〜06(日)
雨  曇り
(なえばやま)(こまつばらしつげん)
苗場山・小松原湿原

2145m
参加者 (紀行文) 2161 A/W 
23名
(男性11名・女性12名) (写真)1862 Y/I 
苗場山:2145m、霧ノ塔:1934m、日蔭山:1860m、金城山:1354m
≪コースタイム≫
≪7月5日(土)≫
新潟駅(6:10)=小赤沢三合目P(9:45)…山頂湿原木道端(お昼12:30-13:00)…苗場山頂ヒュッテ(13:45)…散策・団欒(14:00-18:00)
≪7月6日(日)≫
ヒュッテ(5:55)…苗場山頂(6:05)…神楽ケ峰(7:20)…祓川分岐(7:35)…霧ノ塔(9:25)…日蔭山(10:35)…小松原避難小屋(お昼11:40-12:30)…(小松原湿原)…中屋敷(13:05)…金城山(14:25)…見倉登山口(15:55)=萌木ノ里(入浴16:30-17:30)=新潟駅(20:20)
≪紀行文≫
                        〜〜〜苗場山から小松原湿原の山行に参加して〜〜〜

 「なんで山に登るの?」と定番の質問を友達から聞かれます。
 私は「行かれなければ見られない景色や花」と魅力を言ってきましたが、達成感もこの頃は付け加えています。
≪7/5≫
 梅雨の最中、天気予報も連日曇り雨の模様、バスの出る6:10には曇り空でもしかしたら大丈夫かなと期待していました。
 小赤沢登山口で、雨がパラついてきました。

  小赤沢コースを3合目まで一気に登って、休憩をとり、雨も本降りの様相、皆が雨具を着ると晴れるという。
 周囲は霧なので足元の、ゴゼンタチバナやマイヅルソウ、ユキザサなどを愛でながら、時々やむ雨に願いながら高度を上げていきました。

 六合目、天狗の水場で雨の中休憩、コイワカガミの濃いピンクやベニバナイチゴが色を添えています。
 シラネアオイ、サンカヨウ、キヌガサソウの三大名花それぞれの群落が一面の斜面に標本図のように並んでいました。

 霧が晴れた合間に見せる谷には、雨に洗われたブナを中心に新緑の輝きが美しい。
 道脇にはブナと杉の豪雪に耐え、幾本にも堂々とした巨木が目を見張らせます。

 急登にあえぎながら、「あともう少し」とリーダーに励まされ(いくら登っても何度も)鎖場などもようやくこなしながら、やっと展望が開けてきました。
 坪場湿原で、新しい木道が敷いてあって気持ちがいい。
 イワイチョウ、コイワカガミの赤白の対比が素晴らしいところへもって、ピンクの丸い玉のような花、ヒメシャクナゲでシャクナゲには似ても似つかないが葉がに似ているとか。

 ここで昼食を摂ったが、雨が本降りとなり、ひきあげました。
 遅い班は食べられなかったかもしれません。 
 歩いた軌跡。かなりハードなコースでした。
苗場山小赤沢コースは
結構きつい登りが続きます。
急登を登り詰めるとそこは天上の楽園。
整備中の木道で一休み。
2000mを超える山頂湿原、
まだ雪がたくさん残っていました。

 やがて今夜の塒、苗場山自然体験交流センター(山頂小屋)に到着しました。 

 ともかく雨に濡れたものを着替え,乾かし、ストーブがありがたいです。

 散策と団欒、ゆっくりとした時間を過ごしました。霧も少し晴れてきたようです。

 夕食はお代わり自由の筍入りカレーで大満足。何杯もおかわりしました。
苗場山自然体験交流センターに到着 ヒュッテでの夕食風景。
 ≪7/6≫
 支度をして朝食、山菜料理のバイキング形式。玉ねぎサラダが好評。雨も上がり、青空の見える、薄雲。

 朝焼けの山頂湿原、後方の山は佐武流山、右後ろの噴煙を上げているのは浅間山です。

 上々の天気。5分くらいのところで山頂で集合写真を撮りました。
朝焼けの山頂湿原 2日目、出発前に苗場山頂で記念撮影。なだらかな山頂、どこがピークなのでしょう。

 空を映した池塘や小さな池塘などをぬって 広い天空の楽園をルンルン気分で歩きました。
 一面のイワイチョウ、コイワカガミ、ゴゼンタチバナ、マイヅルソウ、ユキザサ、チングルマ、ミツバオオレン、ショウジョウバカマ、アカモノなど早春の花が咲き乱れている。マルバカメノキ、ウラジロヨウラク、特に、ベニサラサドウダンが濃い赤の見事さ。

 神楽峰に到着。濃い紫のハンショウヅル、ツマトリソウ、モミジカラマツ、ハクサンシャクナゲ、ニッコウキスゲ等初夏の花も交じっています。

 小松原分岐に到着。神楽峰からここまで(またこれからも続く)急なUp,Dawnくりかえしで体に疲れが、しかし、花は楽しませてくれて、オノエランの造形の見事です。
お花や景色、
写真撮影でなかなか足が進みません。
残雪歩きも楽しいな。 いったん神楽ケ峰まで大きく下ります。
小松原湿原への道はかなりハードな道。

 暗い洞窟にヒカリゴケがあるらしいと聞かされ興味津々。覗いてみても普通の苔のようでさっぱりわかりません。
 遠望すると山々に囲まれた、大小の池塘が点在する湿原の景色が美しい。しかし、あっという間にきりが覆い隠します。

 奥日蔭山から霧の塔へ。名前のとおり、日蔭と霧の中、上記の山野草が競って咲いています。
 一面のアカモノはビーズのように連なって美しい。
 人が入らないのか、山道に覆いかぶさり、コバイケイソウが立ちはだかっていたりと、踏みつけてしまう。しかし、小松原湿原に行くのに、このコースはMainで最短距離ということだそうです。

 水場のある、小松原避難小屋に到着。昼食休み。
 それぞれ、写真を撮ったり、景色を楽しんだり思い切り今日の目的で遊ぼうということで、班編成なしで出発しました。
いくつもいくつも急坂のアップダウンを
繰り返し、まだかまだかと呟きます。
さあ!小松原湿原です。静かで
落ち着いた雰囲気、素敵な楽園でした。
ワタスゲの花が咲き乱れ、
どこまでも池塘が続いていました。

 湿原はワタスゲが満開。
 白い点描のように、池塘や緑の草の中に浮いていて、幻想の世界です。

 池塘のふちにモウセンゴゲが赤い歯を出しているのもありました。
 ワタスゲの群落、素晴らしい!  中屋敷(中ノ代)で大休止、ここからまた辛い山道が待っています。

 最後の登り金城山に、「角田山に登ろう」力を出す。ハクサンチドリなども見え始めました。
 金城山は眺望もなく、三角点も藪の中というのでほとんど素通り。

 これから3時間ほどはメモを書く余裕もなくて、間違っているかもしれません。
 
 最後の急な下り、ここから私は大変だった。足のつま先は痛いし、さらにあしががくがくして来たし、皆は早いし休みもありません。
 転んで落ちていきたい。今まで何とか持ちこたえたのだが。
 「足がつっているのか」と聞かれ、つってはいないが、転んで落ちてもいけないので、持っている痛み止めを飲むことに。

 落ち着いてみると急坂は終わってジグザグの道。途中、風穴の風にあったて、薬の効く間もなく車道に出た。。
 最後の30分で、深く反省、これではとてもBランクの山などいけない。達成感もなく、悲しみの山行に。
水場を渡渉、疲れた体には
冷たい水がおいしかった。 
もう少し、最後は緑のトンネル、思い出を
噛みしめながらゆっくりと下りました。

 
 萌木の里で入浴、痛い足をさすりながらゆっくりとして、冷たい麦茶とコーヒーを飲んで人心地着きました。
 今日の雨が降らなかったことに、お天道様に感謝しました。
 これで降っていたら、まさしく、ヘリコプターを頼まなければいけなかったかも。

 新潟駅南口に到着。
 振り返って紀行文を書くと、やはり、あれだけの行程を無事にやれたことは、自分に褒めてやっていいのかなあなどと思っています。
 達成感は少しだが。
 いつもながら、リーダーはじめ皆さんに、お世話になり、無事終えたことに感謝いたします。  
 ≪今山行中に出会えた花々≫
ミヤマハンショウズル アズマシャクナゲ ベニサラサドウダン オノエラン
ナエバキスミレ  キヌガサソウ  コバイケイソウ  ワタスゲ