会山行紀行文 2013年
 09.29(日)
晴れ
安達太良山
初秋の阿武隈川・湯川遡行
1400m(くろがね小屋)
参加者 (紀行文) 1862 Y/I
5名
(男性5名) (写真) 1862 Y/I
≪コースタイム≫
新潟(5:00)=東北道二本松IC=塩沢温泉スキー場(8:00)…湯川入渓(8:16)…三階滝下(9:33)…八幡滝(10:42昼食)…(右俣遡上)…霧降滝下(11:16)…(下降)…八幡滝(12:39)…くろがね小屋(13:40)…八幡滝…(湯川右岸登山道)…塩沢温泉スキー場(15:50)=岳の湯入浴=二本松IC=新潟(20:00)
≪紀行文≫
                                 〜〜〜これだから沢歩きは止められない〜〜〜
 
 もうじき紅葉シーズンが始まる安達太良山、喧噪を避けて一足お先に出かけました。

 とは言え、今日の目的はピーク狙いではありません。
 安達太良山には遡行対象となる沢が10本ほどあると聞いていますが、その中で、阿武隈川流域油井川源流の湯川の沢登りなのです。

 なだらかな山域ですので、沢の初級者にはうってつけの山域で、しかも並行して登山道が通っていますので万一の場合のエスケープも容易です。
 未熟な我々にとってはまたとない沢歩きなのです。
 その上、意外と深山幽谷の雰囲気が味わえ、美しい滝や、癒しのナメ歩きもできるのです。

 これに紅葉が加わったら最高!なのですが、欲は言いません。

 どんな沢歩きだったか拙い写真で紹介します。

 とにかく、爽やかな秋晴れ、初秋の沢を満喫して来ました。
 ただ、この日、安達太良山域がトレイルランニングの大会の日、下山の一般道では沢山のランナーと交差しました。
 一々道を譲りますので、結構時間がかかりました。
 でも、懸命に頑張るランナー達には自分達に対する励みもいっぱい戴きました。
 苦しいトレイルだと思いますが、皆、一所懸命でした。
塩沢温泉登山口に車を置き、湯川沿いの登山道に入る。15分ほどで僧悟台方面へ行く登山道が分岐する。そこが入渓点、しばらくはゴーロ帯が続く。
右にいくつかの滝を眺めながら進むと、いよいよ前方に滝が現れた。第一の5mの滝。左側を難なくこなす。それにしても大きな釜だ さらに進む、すると本沢の核心部三階ノ滝が見えてきた。全貌は見えないけれどなかなか豪快だ。直登もできると聞いていたが、ここは安全に高巻きとした
三階ノ滝の落ち口、実にきれいな色だった。この沢は、どの滝も大きな釜を持っている。しかし、きれいごとではなく雨が降ると相当な水量なのだろうな。
さて、三階ノ滝の最上段に来た。結構な水量だ。 ここは右側を慎重に登る。苔むす岩が厄介だがここで滑る訳には行かない
難関を過ぎても次々に滝が現れる。これぞ沢歩きの醍醐味だ、おっかねェーけど面白い。 難所を過ぎれば、待っているのは穏やかなナメ床、実に気分爽快。ここに紅葉があったら最高だろうな。
油断禁物、またもや滝、さらに滝。でも、見た目より楽なのですよ さて、どこをどうやって登ろうか。訓練のためトップは交代交代で務めることに。
これってすっごく難しそうでしょう。でも大したことないんです。 このナメ床の美しさ。苔の多い沢だったけど、スリップに細心の注意で歩けば楽しいものだ。
この解放感、これだから沢歩きは止められない。あの空に向かって歩こう。 そうこうしているうちに登山道との交差点、八幡滝に到着。沢装束に一般登山者は奇異な目を見せる。ここは一丁、懸垂下降でもして格好つけるか、とはいうもののまだ先はある。腹ごしらえしたら出発だ。
正面から見た八幡滝。右側を登れば何ともないのですよ。懸垂下降はただのミエ。 八幡滝の上部は延々とナメ床、ナメ滝が続いていた。爽快爽快。
さらに進む。 川床に落ち葉が降り注ぎ、否が応でも秋を感じる。これで紅葉だったら申し分ないのに。残念ながら10日早いよ。
あら! ここはソーメン流しにうってつけ、でもうまく掬えるかな? いよいよやって来た本日の遡行の最上段、霧降ノ滝。実に見事、実にきれい。これを見れば本日は大成功。苦労はさておき、今度は紅葉を見に来ようと衆議一決。単細胞生物は誠に軽薄だ。