会山行紀行文 2013年
 05.04(土)〜05.05(日)
晴れ

西丹沢から丹沢縦走
1673m(蛭ヶ岳)
参加者 (紀行文) 1507 N/O
単独
(男性00名・女性1名) (写真) 1507 N/O
≪コースタイム≫
≪4日≫上里SA(2:30)=須走道の駅(5:34〜6:00)=西丹沢自然教室P(6:55-7:18)…登山口(7:25)…ゴーラ沢出会(8:05)…
      展望園地(9:15)…檜洞丸 (11:00-11:57)…金山谷乗越(12:30)…神ノ川乗越(13:00)…臼ケ岳(13:37)…蛭ケ岳山荘(15:33)
≪5日≫ 蛭ケ岳(5:57)…丹沢山(7:40)…塔ノ岳(9:05−9:57)…花立山荘(10:27)…堀山の家(11:20)…小草平経由 二俣(12:36)…
      ゲート(13:25)…県民の森…三廻部林道鉄塔前でタクシー=新松田駅(14:40)=バス(15:10)=西丹沢自然教室(16:22)=
      中川温泉「ぶなの湯」(16:44)=須走IC=大月=長野県経由=新潟西IC=自宅
≪紀行文≫
                           〜〜〜重い足取りで一歩ずつ足を運び、ようやく長い一日が〜〜〜
 2月の3連休を利用して女子3人で丹沢山系に行ってから約3ヶ月が経ちました。
 今までは、丹沢や山梨の山へ訪問するのは「冠雪の富士」眺望が目的でした。
 が、最近は趣向が少しずつ変わってきて、同じ山を季節を変えて訪れたい!

 5月の連休4日間は何処へ行こうかなぁ〜〜〜とプランを幾つか立てました。
 「北八つ界隈」「奥多摩界隈」「山梨里山界隈」などなど・・・でも、又、丹沢に行こうと言う気持ちが強く、山仲間達に同行の声を掛けました。
が、様々な要因が重なり、結局は単独「丹沢」で行くことになりました。
≪4日≫(土)
 前日に長野の山の下見で出かけ、夕方長野須坂ICから関越道に出て上里SAで車中泊し、早朝“西丹沢自然教室P”に到着。

 コースタイムは歩き始め、疲れてない時は通常。が、鎖場あり、花あり、疲れありですと遅く。

 各小屋ではゆっくり休憩!一期一会の出会いありで、下山はゆっくりでした。

 さて、いよいよ初めての道です。

 前後には女性の単独者、若いカップル、男性の若い単独者といます。
 すこし鬱蒼とした感じです。
道の駅“須走”で富士を観ながら休憩
西丹沢自然教室 キャンプ場を観ながら林道を進みます 檜洞丸に至るつつじ新道入口

 分岐、要所にはこうしたキロ数が表示された案内があるので、目安になります。
 道が崩落している箇所にはこうした木道が頻繁に出てきます。仕方ないですね。
こんな登山道が続きます マムシグサ(横から観るとリアル) ○○スミレ?

 お疲れ様でした。ここはゴーラ沢です。でも、ここまではルンルンで誰も疲れてない!!
 ここで渡渉があるのですが、何処からでも行けそうですが、前の単独男性の渡った様子を見て渡りました。
 渡り終えると大抵最初の休憩を川原の上でするようです。私もプチ休憩。
ゴーラ沢出合の標識 真ん中の石伝いに渡る 広い河原で休憩

 プチ休憩の後、次のポイント“展望遊園”に向かいます。
 今歩いているつつじ新道と言うのですから、きっともう半月くらいすればミツバツツジ、そしてシロヤシオもたくさん咲くのでしょうね。
 テーブルが置かれている展望園地に到着しましたが、生憎、富士は頭がチラと見えるだけです。
次の期待は「展望園地」です ミツバツツジがチラホラ 展望園地からの眺め

 箒沢との分岐です。ここまで上がれば急登りも収まり檜洞丸までは比較的穏やかな木道が続きます。
 この辺からは木道の両脇にバイケイソウが群生しています。
 これはすぐに分かりました。鹿が食べないので、保たれているのでしょうね。
 この黄色いバケツを逆さまにしたようなのは、小屋の方に聞いても「県で設置したものだから」と分からないそうです。
箒沢との分岐 木道の両脇にバイケソウが群生 黄色いバケツを逆さまにしたような?

 檜洞丸 到着です。蛭ケ岳方面が見えます。まだまだ遠い!!

 今日は山荘で自炊予定なので、少々ザックは通常日帰り山行よりも重め!ガスで湯を沸かして、淹れたて、熱々珈琲を飲みます。
 隣の単独男性は地元の方だそうで、ラーメンを煮てました。
 神奈川の山の話をして、昨年、矢倉岳とか明神ケ岳とか来ました、金時山は何度も来ていますと言いますと、自分の会社は矢倉岳の登山口だと言います。 良いなぁ〜〜

 さて、山頂から少々下ると青ケ岳山荘はあります。此処でトイレをお借りしました(100円チップ)。でも、賑わっている山頂とは打って替わって此処では人も少なめ。
賑わっている檜洞丸頂上 今日の目的地蛭ヶ岳は遥か向こうに 静かな青ヶ岳山荘

 更に蛭ケ岳へ向かう道に入ると途端に誰も居ない!!時折、後ろから早足の単独男性が通り過ぎてゆくだけです。
 日帰り登山は檜洞丸 までなのですね。5月末から6月上旬はきっと山頂は満員になることでしょう!馬酔木が咲いていました

 さて、此処からはアップダウンの繰り返しです。下る、下る、これでもか!ってくらいに下り、その分の登りが堪えます!
 蛭ケ岳はまだまだ遠い!
馬酔木が咲いていました ずーっと続く下りの階段 蛭ヶ岳は未だ未だ先です

 キツイ登山道が続きますが、山桜が所々咲いていて気持ちを和ませてくれました。

 漸く下がり切った所が金山乗越です。

 これから臼ヶ岳への登りが始まりますがアップダウンは続くようです。

 臼ヶ岳への登山道は崩落が進み丸で工事現場の足場のような登山道です。

 崩落しているから仕方ないのでしょうね。
山桜がとても良い
金山谷乗越、片側が切れ落ちています まるで工事現場のよう

 キツイ登山道を進み小さなピークを過ぎ少し下がると神ノ川乗越です。 臼ケ岳はこの先です。

 漸く見晴らしの良い臼ヶ岳に着きました。前方に蛭ヶ岳が…まだまだで〜〜す。疲れが出てきました!

 ここで、疲れが吹っ飛ぶような花が・・・この花の名は??
 小屋に着き、名前を教えて頂きました。小岩桜でした。これは新潟県では見かけられない花ですね。
 雪割草にも似て、可憐で小さく、でも自分をアピールするような鮮やかな色合いです。
神ノ川乗越 見晴らしの良い臼ヶ岳 可憐なコイワザクラ

 地図(昭文社発行)には少しでも鎖が付けられていると「クサリ」と書いてありますが、正に此処は鎖場です。 しかも結構長く続きます。

 でも、3点確保で、用心しながら登れました。

 この難所を上がり切り一登りすると蛭ヶ岳です。 

 重い足取りで一歩ずつ足を運び、ようやく長い一日の到達点「蛭ケ岳」に到着です。

 泊まる山荘は直ぐ傍にあります。

 この日の宿泊者は定員40名のところ2倍近かっただそうです。布団1枚に2名。
 でも、若者と男性が多い中、私は端っこで、一人で布団一枚の配慮をして頂きました(感謝!)
長い鎖場が続きます
 
 自炊場も満員、外は寒くなってきたし、急遽宿食に切り替えました。
 夕食はカレーです。丹沢では「青ケ岳山荘」「蛭ケ岳山荘」「尊仏山荘」がカレーだそうです。

 蛭ケ岳山荘に着いた時にはかなり疲れが出ていて、外の自炊場も満員、中も定員の2倍近い人で受付やらテンヤワンヤで自炊はする気も無く、急遽宿食に切り替えました。

 布団1枚に2人と話しているのですが、私だけ2階の端っこに指定されて布団1枚占領出来ました。
 隣は茨城出身、横浜在住で丹沢は初めての若くて可愛い女性単独。
 向かいは埼玉県の各市から来た男性3人仲間。

 夕食前、夕食後としばし雑談です。
やっと辿り着いた蛭ヶ岳山荘
 大勢が休んでいる割には夜半は割りに静かで、短時間でぐっすりと眠ることが出来ました。
 夜半、外へ出るとやはり眼下の夜景はキラキラと輝いていました。

≪5日≫(日)
 さて、一夜明けて、外へ出ると富士が見えます。真っ青な空に富士がとても美しいです。

 名残惜しいですが富士を見ながら出発です。

 本日の最初の目標丹沢山まで3.3kmです。

朝陽を浴びて出発前に山頂でポーズ 富士山を観ながら登山準備に登山者 丹沢山まで3.3km

 鬼ケ岩で少し鎖がありましたが大したことはありません。

 不動の峰と本当にこまめに案内板と距離が書かれているので、どのくらい歩いたなとか、後どのくらいかな、とか体調と比較しながら参考になります。
こうした登山コースをかつて山仲間であったベテラン女史は「計算するのに、最初から答えを表示されているようなものだ」と莫迦にしていましたが、ど素人の私にはありがたいです!
アッ、又咲いていました。小岩桜 下りきった場所から見上げる丹沢山 棚沢の頭 丁度半分くらいです。

 丹沢山までが未踏のコースなのですが、下る&登る下る&登るの3回くらいの繰り返しで平坦な地図でコースタイムだけを眺めているのとは実際は違います(大当たり前ですが!)

 不動の峰の処でちょっと脇にはがあり、テーブルなどあって最後の丹沢の登りの前の休憩が出来ます。
 そして間も無く丹沢山に到着しました。
 ここから塔の岳以降は2月に歩いているので、何となく安心感があります。当たり前ですが雪もなくなり、すっかり新緑です。
 トイレをお借りして出発です。
最後の登り、後少しで丹沢山です 不動の峰の休憩所付近 丹沢山 到着です
 
 そして懐かしい塔の岳に到着しました。
  さすが、山頂は大勢の人で賑わっていました。昨夜は尊仏山荘も満員だったことでしょう。
 でも、ここは定員になると定員です、張り紙を出すそうで、布団1枚に2人は眠ることは無いのです。

 中に入り、缶ビールを呑みながら和田さん、若林さん、ご主人と話をします。
 和田さんがご自分が撮ってきたデジカメでコイワザクラの写真を見せて下さいましたので、私も撮ってきましたと言い、壁に飾ってある写真を教えて頂きましたので、パチリ。丹沢で見られる絶滅危惧種の「相模上臈杜鵑草」のことも和田さんからお聞きしました。

 そんな話をしていると男性お二人が入っていらして、ご主人と親しくお話しています。丹沢の常連さん?!
 そんなお二人が面白い話をしたので、私は爆笑してしまい、その「面白い人」に会いに、想定外の大倉尾根を一緒に下りることになりました。 
塔の岳と尊仏山荘、懐かしいです 壁に飾ってある写真を教えて頂きました

 私は大倉尾根は登ったことも下りたこともなく、俗に「バカ尾根」と言われている尾根で、電車利用の人にとっては足の便の良い登山口なのでしょうけど。

  大倉尾根下山では、まずは途中の「花立山荘」に立ち寄ります。

 ここでは梅酒をご馳走になりました。
 この梅酒はこの小屋ご主人の手作りだそうで、御近づきの印(!?)のご馳走して頂きました。

 千葉県からのTさん、東京都内からのSさんのお二人です。
花立山荘 まずは梅酒でカンパイ!

 大倉尾根は登山道も広くて、下りる人、これから登る人とすれ違いも困難ではありません。「堀山の家」に到着です。

 こんな低い位置にある山小屋は泊まることなどないですね〜〜と言いますと「そうではないのだよ!ここはお酒を飲みにくるところで登る為の小屋ではないのだよ!」とお酒が大好きなTさん。

 しばし話しをした後で、ここから小草平経由で二俣に下りる道の詳しい説明をお聞きし、玄関前で記念撮影この中には70歳を過ぎてから毎日丹沢に登っている方。
 お母さん(お父さんだったかな?)が新潟県出身の方、キティちゃんとお酒が大好きな小屋のご主人

 いつかこの「堀山の家」へお酒を飲みに泊まりに来ることを約束して一人小草平を下ります。
堀山の家 堀山山荘でご主人と写真

 道らしき道はあります。所々木にテープが巻きつけてあるので、それを頼りに渡渉もありました。
 誰もいない山中、渡渉を終えると二俣に近く、下から単独男性があがってきました。

 大倉方面へ歩き、途中でゲートがあり急カーブに曲がるのですが、うっかりとゲートへ行かずに大倉方面へ進んでしまい、戻り20分程のロスです。
 県民の森駐車場へ出るにはゲートを2箇所通るのです。
 2月の時にはもっと手前で停めましたがゲートの近くで停めた方が時間の短縮ですね。

 県民の森駐車場で携帯でタクシー会社に電話しましたら、何と!圏外です。
 計画している時にはタクシー会社、バス会社の時刻等々入念に下調べしたはずなのに・・・
 秦野交通さんにも「県民の森で電話しますので」と言い、その際のおおよその待ち時間、料金など聞いたのに・・
 でも圏外ならば仕方ない三廻部林道を歩きました。

 オッ!右に鉄塔が立っています。携帯を開くとアンテナ3本。電話も通じ20分くらいで行きますとのことで鉄塔の下で待つことに。
 その間、女性1人、男性1人が歩いて行きました。この人らは渋沢駅まで歩くのでしょうか?
二俣への下山路黄色いテープが頼り 二俣登山口 最後のゲート

 タクシー運転手によると、バス亭はあってもコミュニティバスなので、日曜、祭日は運行していないそうです。
 さて、タクシーで新松田駅に着きました。
 新松田から出ている西丹沢自然教室行きのバスはほぼ1時間に1本はありますので、おおよその目安はつけていました。が、想定外の出会いと寄り道の所為で遅くなりました。

 新松田駅は徒歩4分くらいで松田駅があり小田急線と御殿場線とが乗り換え出来る駅なのです。
 おまけに西丹沢自然教室のどん詰まりまでバスが運行しているので縦走もし易いです。

 鉄塔から新松田駅までタクシー料金\3,590-、新松田駅から西丹沢自然教室までのバス料金は\1,150-、15:10発のバスに乗り、無事、我が愛車マーチ君の元へ。

 中川温泉「ぶなの湯」は車3台待ちで温泉に浸かり、来た時と同じ道の駅須走から高速に乗りました。
再び道の駅“須走”立寄りました