会山行紀行文 2013年
 10.29(火)〜30(水)
晴れ
裏磐梯湖沼巡りと
沼沢湖惣山
(そうやま
1194m(最高点:八方台)
参加者 (紀行文) 2181 K/O
10名
(男性6名・女性4名) (写真) 1862 Y/I
       (八方台:1,194m、惣山:816.3 m)
≪コースタイム≫
≪10月29日(火)≫
新潟駅南口(7:05)=猪苗代磐梯高原IC=(磐梯吾妻レークライン)中津川渓谷TL(9:30-10:30)=五色沼TL(11:15-13:20昼食)=(磐梯山ゴールドライン)望湖台ばや池散策(13:30)…幻の滝散策(14:00)…山湖台散策(14:20)=磐梯河東IC=会津坂下IC=沼沢湖(15:30)=民宿文吾(16:05泊)
≪10月30日(水)≫
民宿文吾(8:00)=太郎布野鳥の森(8:30)…惣山(9:50-10:20)…太郎布野鳥の森(11:35)=早戸温泉つるの湯(12:00-13:00)=道の駅みしま宿(昼食)=福満虚空蔵尊円蔵寺散策(14:30-15:00)=会津坂下IC=新潟駅南口(16:40)
≪紀行文≫
                                〜〜〜錦繍の秋を満喫した楽しい2日間〜〜〜
≪10月29日(火)≫
 県境の長いトンネルを抜け会津盆地に入っても、車窓を流れる風景は朝靄に包まれていました。
 本来なら会津磐梯山が目の前にでんと聳えているはずなのに全く見えません。
 折角の紅葉トレッキングもがっかりだなぁ〜と皆意気消沈。
 しかし、「朝靄が出る日は晴れるんだよ」と言う大先輩の嬉しい言葉通り、猪苗代磐梯高原に着く頃には重い緞帳がパッと開き、太陽の光が顔を覗かせ輝いていました。
 皆、日頃の精進のおかげと大喜び、赤や黄色に色づく景色を見ながら一路“磐梯吾妻レークライン”に向け車は走りました。

 レークラインの途中に“中津川渓谷”があります。
 吾妻山から湧き出た水が、中津川渓谷を経て秋元湖に流れ込んでいるということですが、流れる澄んだ水と清流のせせらぎの音、どこまでも続く紅葉した木々のコントラストがとても素敵でした。
磐梯吾妻レークラインの最初のビューポイント“秋元湖”、湖面が静かに輝いていました。 紅葉に燃える“中津川渓谷”、ずっと奥まで続いています。 紅葉を愛でに観光客がいっぱい。見とれて滑らぬように、足元注意ですよ。

 レークラインをさらに進みます。
 磐梯吾妻レークラインにはビューポイントがいくつもありますが、そのうちの1つ三湖パラダイスは、檜原湖や小野川湖、秋元湖と磐梯山を一度に見渡せるビューポイントでした。磐梯山の荒々しい山肌と静かな湖が対照的でかつよくマッチングしていました。
“三湖パラダイス”色づく山肌に3つの湖が展望できます。 見事なグラデーションにしばし釘づけ。 裏から見る磐梯山は爆裂痕も生々しく、すごい山でした。

 レークラインを出て、一端国道459に乗りますが、次のお目当ては“五色沼”です。
 磐梯山の明治の大噴火(1888年)によって、裏磐梯には爆裂火口と緑豊かな大小300を超す湖沼が誕生し湖沼群が形成されたそうですが、五色沼もその1つなのです。
 裏磐梯を代表する湖沼群、全長3.6kmの五色沼自然探勝路の散策は今日の圧巻でした。
 次々に現れる湖沼の水面の色彩に「うっわぁー!」「凄いなー!」の感嘆の声、彩色の美しさに圧倒させられました。
 これは、水中の微粒子の大きさや含まれている物質の違いによって、エメラルドグリーンやコバルトグリーン、赤茶など湖沼固有の神秘的な姿になるのだそうです。
 更に、赤や黄色、オレンジ、茶色など紅葉した木々のグラデーションが湖面に映り、一層散策を楽しませてくれました。最・高!
五色沼の1つ“赤沼”です。光線の具合で赤くなるのでしょうか。 “弁天沼”コバルトブルーのきれいな沼でした。 “柳沼”紅葉が水面に映え、ため息が出ました。

 物産館でお昼を食べたりお土産を買ったりした後、檜原湖を横目で見て、今度は磐梯山ゴールドラインに入りました。
 ここも、ビューポイントが続々、望湖台は本来は湖を眺める展望台なのでしょうけれど、今は木が茂ってしまいほとんど見えません。
 その代り、森の中に少し分け入ると、神秘的な“ばや池”がありました。さらに行くと、磐梯山と猫魔ケ岳の登山口の八方台です。

 そこから往復1時間のトレックで猫魔八方台なのですが、時間も押していましたし、もうかなり疲れていましたのでパス、幻の滝や山湖台に車を停め、付近を散策しました。磐梯山や猪苗代湖の眺望にしばし心を奪われてしまいました。
望湖台の奥にひっそりと“ばや池”、ほとんど訪れる人の居ない秘境です。 知られざる滝“幻の滝”、豊富な水量にびっくり。 表(猪苗代湖側)から見る磐梯山は穏やかな顔をしています。

 それから、道の駅に立ち寄りながら、今日の泊りの奥会津金山町小栗山に向かいました。
 今日の泊りは“民宿文吾”ですが、そこに入る前に沼沢湖畔へ行き、水面の奥にたたずむ明日登る惣山にご挨拶。
 この民宿は、ご主人が源泉を掘り出し、ご夫婦で切り盛りしている小栗山の何件かの民宿中で、ただ1件の温泉のある民宿なのです。
 源泉かけ流しの露天風呂で男性陣は十分リラックス、湯船の中で話が弾んでいたようでした。

 夕食には熊汁、天然舞茸等茸三昧、地元産の天然鮎、馬刺、自家製のこんにゃくに天然なめこの味噌汁、さらには何と松茸ごはんまでも並んでびっくり仰天。

 これらの食材は、熊肉と馬肉は知り合いに分けて貰ったと言っておられましたが、他はすべてご主人が採り、奥さんが料理したものだそうです。

 山の珍味にお酒も話も弾みました。
五色沼で記念写真。 “民宿文吾”の夕食風景、地元産の食材が沢山並びました。手作りの味でした。

≪10月30日(水)≫
 二日目は惣山トレッキングです。
 民宿の美人女将さん(少し年配ですが)から見送りをしていただいて、朝靄の立つ中、惣山へ出発しました。
 惣山は大蛇が住んでいたという伝説が伝わる沼沢湖の外輪山です。
 標高816m、山頂までおよそ3kmの行程はブナやミズナラ、ホウの木などが紅葉し、木々の間から静かな湖面の沼沢湖を眺めながらの静かなトレッキングでした。
 山頂では健脚女子が担いで登ったお湯でコーヒーを煎れ、乾杯。
 下山時は栗拾いや木にびっしりついたムキタケ採りについつい力が入ってしまい、自然の恵みを有り難く頂戴してきました。
 思う存分秋を満喫しました。下山の足取りは軽く、参加者全員満面の笑顔で登山口に到着、皆でハイタッチや握手で労をねぎらい下山を喜びました。

 惣山下山後、つるの湯に直行。
 奥会津の秘境早戸温泉つるの湯は1200年の歴史を紡ぐ源泉かけ流し100%の天然薬湯温泉、露天風呂も完備されていました。
 ところが、雷鳴と共に雨が降り出し、しっとりとした只見川渓谷の絶景を眺めながらの入浴となりました。
 飲泉療養の相乗効果が証明されている名湯を試飲。この湯は慢性消化器病や慢性便秘に効能があるそうです。
太郎布野鳥の森の朝、惣山の登山口になっています。 登る途中で仰ぎ見た“惣山”錦の衣を纏っていました。 栗拾いに茸採り、楽しいトレッキングでした。

 それから、只見川を見下ろす位置に創建された円蔵寺を拝観し、「開運撫牛」の牛の石像の頭や腰を撫で回して帰路につきました。
 「奥磐梯の紅葉の素晴らしさと民宿文吾の心地よさを感じてほしい!」と言う、CLの山行に対する強い願いを参加した一人一人が実感したトレッキングでした。
 最後は雨になりましたが、歩いている時や景色を見る時は晴れていて、錦繍の秋を満喫した楽しい2日間でした。感謝です。(おわり)
“福満虚空蔵尊円蔵寺”日本3大虚空蔵尊の1つです。まるで水墨画。
“開運撫牛”自分の弱いところ、頭?腰?膝?いっぱい撫でました。 惣山頂上での記念写真、満面の笑顔です。