個人山行紀行文 12.03.06日(日)
晴れ
荒島岳
1524m
参加者6名
(男2・女4)

2070 S/F
≪コースタイム≫
宿「林湊」(6:10)=スキー場駐車場(6:10-6:20)…登山口(7:05)…トトロの木(7:30)…深谷ノ頭(8:00)…シャクナゲ平(8:35-8:50)…山頂(9:55-10:45)…シャクナゲ平(11:45)…登山口(12:55)…駐車場(13:30)=温泉=新潟(22:00)
≪紀行文≫
                          〜〜〜100名山だから登る…程度に思っていたが、荒島岳に失礼だった〜〜〜

 百名山もラスト10座をきり、今回は92座目の荒島岳に登ってきた。
 インターネットやガイドブック等の世評は今ひとつの山で、100名山だから何れ登らなくてはとの認識レベルで今迄残っていた。
 実際今迄幾度かの計画もしたが、何となく計画も立ち切れになり、やっと今回の登山となった。

 場所が場所だけに当日出発の当日登山は無理があると考え、前日は新潟を出発し世界遺産の五箇山を見学して、登山口近くの一軒宿“民宿「林湊」”さんに泊まった。

 この宿は格安の料金に驚かされるが、お料理も手作り豆腐やクルミ豆腐、山菜等々盛りだくさんの料理、そして栗ご飯。 

 我々は頼まなかったが翌日のお弁当も“無料”だそうで、満足大満足の宿だった。
 
 早朝5時には美味しい朝ご飯が用意されていた。
 お陰で早々に宿を出発し登山口に向かうことができた。

 駐車場は旧カドハラスキー場のにあり、トイレ等も整っている。登山届を提出し登山を開始した。

 暫くはゲレンデの結構急で真っ直ぐなコンクリート道を上がっていく。

 コンクリート道を上がり切ると急な山道に入るが石がゴロゴロして歩き辛い。
 空を見上げると、蒼い空にうろこ雲が美しく正に秋の空。

 ジグザグの開けた急坂を登りきった所に、嘗ては活躍したであろうリフトの残骸が横たわる広場にでた。その端に登山口の杭が立っていた。
コンクリートの急坂を上がって行く
急斜面のジグザグ道を上がって行く 空を見上げると“ウロコ雲の秋” ゲレンデの最上部が登山口

 登山道に入り暫くすると美しいブナ林の緩やかな登りが続く。
 中には「トトロの木」の看板が掛けられた奇木もあり楽しめる。この辺りで標高820m。
 この登山道には所々にこのような看板が設置され、標高も明記されているので励みになる。
美しいブナ林の登り トトロの木と書かれたブナの奇木

 多少の急な階段や坂はあるものの平均的に穏やかな山道は“深谷の頭”標高1015m付近まで続く。  
 やがて見上げる様な長〜い階段が行く手に見えてくる。この階段を上がり切れば中出コースと交わるシャクナゲ平に出るのだが…。
 しかし、この階段はキツイ!!。
このような階段もある 深谷の頭付近 シャクナゲ平に繋がる長〜い階段

 漸く辿り着いたシャクナゲ平らで座り込み休憩。「キツカッタ〜」と皆が口々にする。
 シャクナゲ平から山頂までは“もちがかべ”と呼ばれる多少危険な登りが続くが、所々に小さな展望台があり、近く山並みや遠く町並みが望めて小休止場所に最適。  “もちがかべ”を登り切ると登山が開け山頂が見えてくる。
 
やっと辿り着いたシャクナゲ平 “もちがかべ”の登り、他に岩場もある。 小さな展望台(休憩場所)からの展望

 山頂は広く、360度の展望をオカズに昼食が楽しめる。とても爽快な山頂だ。
 山頂から観る白山は、やや霞んでいたものの素晴らしい展望。空気が澄むと遠く愛知県の知多半島まで見えるらしいのだが一寸無理そうな気がする。何れにせよ遮るものはなにも無しの大展望だ。

 また山頂広場には美しい花の群生も見られ、時間の経つのを忘れさせられる。
山頂まで後少し 山頂にて 山頂から観た白山方面

 下山時振り返り見た山頂と秋の雲がとても美しく、「また来いよ」と言っているようだった。
 世評でイメージを作ってしまっていた荒島岳だったが、実際に山頂に立ち、そして下山して思うことは荒島岳に失礼な思いを持っていた、正に“食わず嫌い”だったことを思い知らされた。

 爽やかな秋の風が肌に感じられたが、登山道に目を配るとまだまだ多くの花が咲いていた。
 良い登山だった。