≪紀行文≫
       〜3日間大快晴の中、憧れの白馬三山・新潟県最高峰の小蓮華山と鑓温泉、満開の花畑・雷鳥に出会う〜

 「白馬」憧れの山の名前で、早く登ってみたい山であった。加えて新潟県で一番高い山の小蓮華山も登れることもうれしい。そして、1週間後に行く五竜岳〜鹿島槍ヶ岳縦走の山々も見れるので、これも楽しみ。

【7/31・1日目】「白馬鑓温泉小屋」(宿泊)
【8/1・2日目】「白馬鑓ヶ岳」(2903.1m) 、「杓子岳」 (2812m)
  上記は、「白馬三山と小蓮華山縦走(上)」に掲載

【8/2・3日目】「白馬岳」(2932.2m)、「小蓮華山」 (2768.9m)
 日の出時刻が4:54なので4:15頃起き、外へ出たら月が明るく照らしている、今日も快晴。頂上でご来光を見たくて白馬岳を登る。途中見晴台があり、そこで日の出を待つ。今日は、妙高のすぐ右から感動のご来光を仰ぐ。南東には、雲海に浮かぶ富士山・八ヶ岳が見えた。

 山荘の展望広場から、南西の方向に朝焼けの剱岳・立山連峰が、白馬鑓ヶ岳のすぐ右に槍ヶ岳・穂高が見える。眼前の杓子岳と白馬鑓ヶ岳も大きくて迫力がある。 旭岳もなかなか立派だ。本当に3日間大快晴でかなり遠くの山が見え、この奇跡に感謝しなければならない。実は1週間前に、荒川三山と赤石岳を縦走してきたが、4日間の内3日間雨にたたられ最終の4日目に漸く晴れて赤石小屋から荒川三山と赤石岳が見れたということで、今回北アルプスが3日間快晴なのは奇跡と感じたのである。
妙高のすぐ右から感動のご来光 朝焼けの剱岳・立山連峰(中央)・槍ヶ岳・穂高(左奥) 眼前の杓子岳(手前)と白馬鑓ヶ岳(中央奥)

 朝食を摂って白馬山荘を出発。白馬岳までは緩い稜線の道を歩き標高差で僅か100m足らずの20分程度登り、白馬岳山頂に到着。 
白馬山荘を出発 白馬岳山頂 スパッと切れ落ちている山頂

 頂上には「方位盤」があり、方位盤越しにはあらゆる方向の峰々が望めた。
 剱や立山、遠くには槍ヶ岳まで望む。目の前には旭岳が寝ころんだような姿勢で聳えている。
 これから登る小蓮華山方面の縦走路もよく見える。この山も日本百高山の一つだったとのこと。

 頂上からの眺めを堪能し、白馬岳からは馬ノ背と呼ばれる、岩稜混じりのヤセ尾根を通る。左側斜面はコマクサの大群生地。

 そういえば奇跡がまたあった。頂上から下山直後に雷鳥の親子に出会う。
 それが、登山道の左手に雷鳥の子供。親がそばにいないのか、しきりに鳴いている。そして、右側に雷鳥の親が子を探している。
 我々が登山道占領しているため、子供のところへ近寄れないようなので、早く通って親子対面させなければ。
白馬山頂方位盤 これから登る小蓮華山(右)方面の縦走路 離れ離れになっている雷鳥親子

 三国境では、新潟・富山・長野の県境が接しているところで、ここから朝日岳への道と分岐する。
前方に鉢ヶ岳、雪倉岳、朝日岳と並ぶ姿はゆったりとおおらかだ。
下山側(三国境側)から見た白馬岳 三国境手前の左側斜面はコマクサの大群生地 三国境

 小蓮華山に到着。頂上には鉄剣が立てられ、地蔵が祀られているというが、何もない。崩落したようだ。
 ここから船越ノ頭の縦走路は山歩きの醍醐味が十分味わえられ、花や展望に心を奪われながら小登降を幾つか繰り返す。
 途中、白馬大池が紺碧の色でこれまた美しい。
 ザクザクとした広い斜面をゆっくり下り、コマクサの可憐な姿が見られ、雷鳥坂の広い尾根に出る。
小蓮華山頂上・鉄剣が見える 振り返ると鹿島槍(左)・杓子/鑓(中央)・白馬(右) 縦走先に白馬大池が見える

 ハイマツ帯を抜け、お花畑の中を下り蓮華温泉の分岐を経由して白馬大池に到着。

 白馬大池は、風吹大池に次ぐ北アルプスで2番目に大きい山上湖だそうだ。

 池の北側には白馬大池山荘があり、小屋の前はキャンプ指定地で、周囲はタカネナデシコ・ハクサンコザクラ・ゲハクサンイチゲ・チングルマの大群生地。

 まさに山上の別天地というにふさわしいムードが漂っている。
タカネナデシコ
白馬大池 白馬大池手前の花畑 白馬大池山荘到着

 ここで池を眺めながら昼食。

 眼下に広がる白馬大池を横・後ろに眺めながら、ゴロゴロとした岩の上を登り、乗鞍岳の広い大地に出る。大きなケルンのある場所が山頂である。

 途中、大きなけがをした方がおられ、救助のため白馬大池まで連絡に降りて行った人に出会う。
 下山途中でヘリが飛んでいたので救助に向かったようだ。

 天狗原までは、安山岩の積み重なる急坂でかつ雪渓になっている場所にはロープが張ってある。我々もけがの無いように神経を使い大きな岩を下っていく。
大池を眺めながら昼食 大きなケルンのある乗鞍岳山頂 安山岩の積み重なる急坂
 
 天狗原に降りて漸く一安心。木道を歩き湿原の池塘では、ワタスゲやオウギアヤメが咲いている。

 清水が湧き出る水場(銀嶺水)を通り、ネガマリダケが両側に密生した道をひたすら下り、階段状の急な斜面を下る。

 そしてビジターセンターに到着。栂池自然園駅から栂池パノラマウェイを乗り継いで栂池高原駅に着く。

 栂の湯に入浴し、今日の汗と疲れを取って一路新潟駅南口へ向かう。
天狗原の木道 ビジターセンターに到着  栂池パノラマウェイで下山

 今回の山行の日程は、Nリーダーの山行計画通りで、さすがベテランと感心する。

 大快晴のなか白馬三山、新潟県最高峰の小蓮華山に登ることが出来たこと、秘湯の湯と言われた鑓温泉に入り、縦走中多くの花畑に出会うことが出来、感謝いたします。


 ありがとうございました。
白馬山頂にて、集合写真
 会山行紀行文 12.7.31(火)〜8.2(木)
快晴
白馬三山と小蓮華山縦走(下)
(しろうまだけ) (しょうれんげやま)

白馬岳・小蓮華山

2932m
 2812m
参加者24名
(男13・女11)

(紀行文2097 T/Y
(写真)2097 T/Y 他
≪コースタイム≫
【7/31】
新潟駅南口(6:05) =猿倉(9:38)・・小日向ノコル(昼食12:19-13:59) ・・サンジロ(13:42)・・白馬鑓温泉小屋(15:19宿泊)
【8/1】
白馬鑓温泉小屋(6:41)・・大出原(9:18)・・稜線分岐(10:00)・・ 白馬鑓ヶ岳(11:03)・・巻道・頂上分岐(12:07)・・杓子岳(12:26-13:04昼食)・・丸山(14:26)・・白馬山荘(14:47宿泊)
【8/2】
白馬山荘(6:26)・・白馬岳(6:45-7:02) ・・三国境(7:36)・・小蓮華山(8:27) ・・船越ノ頭(9:23)・・白馬大池(10:08-11:06昼食)・・乗鞍岳(11:41) ・・天狗原(12:49) ・・栂池ビジターセンター(14:00)・・栂池自然園駅(14:12)〜栂池パノラマウェイ〜栂池高原駅(14:50)・栂の湯(入浴15:00-14:10) =新潟駅南口(19:40)