会山行紀行文 12.06.01日(金)

小雨後晴れ
三本槍ヶ岳
1917m
参加者24名
(男7・女17)

(紀行文2117 Y/N
(写真)2070 S/F 1866 S/T
≪コースタイム≫
  新潟駅南口(6:00)=会津若松IC(7:25)=MTジーンズ(9:05-9:15)≒ゴンドラ山頂駅(9:35)…北温泉分岐(11:20)…三本槍ヶ岳(12:00-12:40)…
  北温泉分岐(13:00)…ゴンドラ山頂駅(14:40)≒MTジーンズ(15:00-15:10)=ちゃぽランド(入浴)=新潟駅南口(20:30)
≪紀行文≫
                                〜〜〜三本槍岳山行―太陽神に祈るー〜〜〜

 新潟駅南口を午前6時定刻に出発。バスは、那須高原に向けて走る。磐越道会津若松IC〜国道118号線〜国道289号線を走って、
MT.ジーンズまで約3時間のバスの旅である。
 発車するとすぐにH・CLから現地の天候について説明があった。ネットで調べたピンポイント天気予報では雨ということであった。
 悪天候が心配なので、予定を変更して別の山にしたいと考えているという話である。
 Tさんと天気のことで議論が始まった。結果は当初の予定通りとなったのでよかったと思っている。天候だけはどこの山にもかかわらず
性悪だ。行ってみたら晴れだったということもある。
 バスは会津若松ICを下りて会津盆地を走る。上空は曇り空だが山間に進むにしたがって心配そうに車窓から空を見上げている人が数人。
 晴れますようにと太陽神にお祈りしているようだ。
 バスは那須MT.ジーンズ駐車場に到着。ちょっと曇りの天気だが雨は降っていない。各人、身支度が終わった者からゴンドラに乗り込み
山頂駅の広場に集合する。ゴンドラの窓から周囲をめぐらすが今日の山行のお目当て、《ゴヨウツツジ》の花が見当たらない。
 山頂駅から《ゴヨウツツジ》遊歩道を通って登山口へ。中ノ大倉尾根をゆっくり歩いて山頂まで2時間15分の山行である。
 遊歩道にはウッドチップが敷き詰められてあるので大変歩きやすくなっている。
那須MT.ジーンズ駐車場で登山準備 ゴンドラ山頂駅の広場に集合 ウッドチップが敷き詰められた遊歩道

 遊歩道北分岐から中ノ大倉尾根の登山口になる。
 樹林帯に入ると展望はなくなるが、登山路にはミネザクラの早咲き開花したもの、まだ芽吹いたばかりのもの、開化待ちの蕾の状態のものが
混在している。ほかにピンクのアズマシャクナゲもきれいに咲いていたが、全体的に開花が遅れているようだ。
 クマザサの茂みの中から聴こえてくる鶯の鳴き声が汗ばんだ身体をほぐしてくれる。
 登山路は、鉄線蛇籠のような鉄線で荒く編んだ籠の中に栗石や砕石などを詰めたものを連ねて造られているところもある。雨による登山路の
浸食を防ぐためか。このように良く整備された路が前岳(1702m)赤面山(1701m)方面へ行く分岐点までつづいている。
 樹林帯を抜けると、クマザサやハイマツが生い茂る登山路に変わる。
遊歩道北分岐を清水平方面へ 樹林帯を抜けるとクマザサやハイマツが茂る 中ノ大倉尾根から観た茶臼岳と朝日岳

 さらに進んで清水平の北温泉分岐に到着。
 ここから北西の方角へ行くと三本槍岳へ、南の方角に行くと清水平を通って朝日岳、茶臼岳につながる。
 北温泉分岐から見る那須連山の最高峰三本槍岳(1917m)は、山名から尖鋭鋒を想像していたが、実際はどっしりとした重量感のある
山である。眺望が開け三本槍岳山頂へ伸びている緩やかな登山路がはっきり見える。
スダレ山の斜面を上がると清水平だ 清水平から熊見曽根、朝日岳への稜線 清水平の北温泉分岐、朝日岳が直ぐ近くに

 頂上まであと25分、もうひと頑張りである。漸く三本槍岳頂上に到着、山頂は広く遮るものは何もない。
 先に着いていた一組のシニアカップル以外は我々だけである。

 一等三角点の置かれた山頂からは、眼前にせまる朝日岳(1896m)、茶臼岳(1915m)、周囲を見渡せば日光連山、南会津の山々、遥か
かなたの飯豊連峰まで360度の展望が楽しめる。絶景かな、絶景かな。
 かつての噴火の名残であろう、岩などが険しくそびえ立つ山容の朝日岳。天空に白煙は見えないが、茶臼岳は那須岳ともいわれ那須の盟主
である。10月の会山行、那須連峰縦走が待ち遠しい。
 山頂では穏やかに晴れ上がった空の下、それぞれ眺望を楽しみながら、待ちに待った食事タイムである。
 今日は悪天候の予報で訪ねる人が少なかったのだろうか、静かでのどかな時間が過ぎていく山頂である。
分岐点から右方向に三本槍の山頂が観える 三本槍ヶ岳山頂(後方は流石山、大倉山) 眺望を楽しみながら、食事タイム

 食後、下山の準備が終わると一等三角点を中心に記念写真の撮影である。
 あとはもと来た路を周りの景色を眺め、花を愛でながらゆっくりと下る。
 午後からは気温が上がり暑くなってきたが、谷間の雪渓から吹き抜けてくる冷気が汗ばんだ身体に心地よい清涼感をプレゼントしてくれる。
 楽しい会話をしながら下山するもの、花をカメラにおさめるもの、みなそれぞれの想いで登山口に無事帰ってきた。
素晴らし景色を味わいながら下山 樹林帯に入れば遊歩道までもう直ぐ

 次は、登山口からゴンドラ山頂駅までの間の約3万株の《ゴヨウツツジ》群生地(日本最大級)が周遊コースになっている遊歩道をトレッキング。
 よく手入れされた新緑の森の中には沢山の《ゴヨウツツジ》が見られる。
 一部早咲きのものは白い花を咲かせていたが、まだ枝には蕾がびっしりついている木々が多かった。
 純白の可憐な花が咲き誇り、白い花のトンネルを散策できる頃になるのは、あと1週間くらい待たねばならないだろう。

 ところが遊歩道もあとわずかのところで、目前に、可憐に白い花をいっぱいつけた《ゴヨウツツジ》の木がドーンと現れた。
 みんな歓声を上げて取り囲む、夫々が白い花に焦点を合わせカメラに収めていた。あぁーよかった。
目前に白い花をいっぱいつけた《ゴヨウツツジ》の木がドーンと現れた
その他、数は少なかったものの目を楽しまさせてくれた花達の一部です
 
 今日の山行は、スタート時に小雨がパラついただけで雨の心配は
全くなかった。これ以上の天気はない。
 下のゴンドラ駐車場には帰りのバスが待っていた。
 帰路の途中西郷村の<ちゃぽランド>で入浴してさっぱりとした気分
になる。
 新潟への帰りの車中は、出発早々の悪天候の話題などもうすっかり
忘れてしまったかのようだ。みなさんバスが引っくり返るような賑やかさ
で山行の疲れなど感じさせないくらいだ。

 平均年齢(24人)68歳のアクティブシニア世代は、まだまだ現役だと
いう意識で溢れかえっていた。

 山へ登る日は晴天と限ったことはない、ときに小雨の日、霧の日、
雪の日があるが、やっぱり晴れ上がった空のもと新緑と花と展望の
山行は格別である。

 山行はお天気次第で明暗がどっちにも変わるんだなぁー。
 新入会員の感慨でした。
 静かな山旅を用意してくれた晴れ男になったCLに感謝。 役割をきちんと果たされた担当のみなさんに感謝。
 そして楽しい山行をともにしたみなさんに感謝。