〜〜久しぶりの谷川岳は花が一杯〜〜

楽しみにしていた28〜29日の以東岳会山行が豪雨により登山道が崩落して、止む無く9月まで順延との連絡が入る。
27日の月曜は兎も角として、26日がぽっかりと空いてしまって、さてどうしようかと思いながらSさんの個人山行「谷川岳縦走」の紀行文を拝読しているうちに、「久しぶりに谷川でも行くか!」急遽決定。
しかし、天気予報を診ると晴れは全く望めず、雨が降らなければいいかのレベル。
それでも早朝自宅を出発、長岡を通過するころから物凄い雨で湯沢手前まで続く。
県境のトンネルを通過する頃から濃霧、水上IC付近も土合付近も濃霧、しかも谷川岳ロープウエイの切符売場で「今日は視界50m以下ですよ」と言われ、やや意気消沈ぎみ。それでも上に行けば何とかなるかと気を取り直し天神平へ。
天神平は確かに50m以下の視界、峠まで上がればとリフトに乗り天神峠へ。

天神峠ではやや視界が広がり、降っていた霧雨も歩き始めて直ぐ雨も上がった。
歩き始めて直ぐに濡れた岩でスリップ、今日は雨で濡れた木道や階段、岩が滑りそうで要注意と気を引き締める。
可憐なイワカガミやウラジロヨウラクが続く緩やかな登りの登山道を進むと熊穴沢避難小屋に到着、小休止をとっていると聞き覚えのある懐かしい“茨城訛り”。
茨城から今朝は来たというグループとしばし茨城談義。そのグループと追いつ抜かれつで山頂を目指すことになる。
滑りそうな登山道を進む ウラジロヨウラク イワカガミ
熊穴沢非難小屋を過ぎると間も無く急な登りとなり、ロープやクサリ場が幾度かあり、樹林帯が切れ始め熊笹が多くなるころ濃の向こうの大きな岩に立つ人が見えてきた、“天狗の留まり場”だ。この付近からやや風も強くその分霧が飛ばされ幾分視界が広がることが多くなる。
又、登山路や岩肌にイワイチョウ・チングルマ・イワハゼ等多くの草花が強い風に揺れていたが、谷川岳ってこんなに花が多いとは
予想しなかった。 その分感動も大きい。

天狗のザンゲ岩を過ぎて肩の小屋が近いと思われるころ、前方に大きな残雪の斜面が行く手を遮る。
結構な斜度はあるが階段状にステップが出来ていて難なくクリア。雪渓を上がりきると霧の中に肩の小屋の屋根が見えてきた。
鎖場を幾度か通過(岩が濡れて滑りやすい) 天狗の留まり場が見えてきた(上に人が) 残雪の急斜面を登る(肩ノ小屋は近い)
肩の小屋から双耳峰の一つ“トマの耳”までは直ぐなのだが霧で先が見えない。しかし、ほんの一登り“トマの耳”に到着。
相変わらず霧が深く殆ど展望は無い。記念写真をそこそこに双耳峰のもう一方“オキの耳”を目指す。
狭い尾根も一ノ倉沢方向への深い切り込みも深い霧でよく見えない分、緊張感が和らぐ。
展望を楽しみながらの“オキの耳”での昼食を期待したが、展望どころか強い風を避ける場所を確保してでの昼食となった。
肩の小屋 トマの耳にて オキの耳にて
昼食が終わる頃、一ノ倉岳、茂倉岳方面の霧が少なくなり綺麗な稜線が見え隠れしてきた。一ノ倉まで行きたいと思うも空模様を考え断念と思った時稜線に鳥居が観え、「あんなところに鳥居があった?」との好奇心から稜線を進むと“浅見神社奥の宮”と書かれた鳥居があった。幾度か訪れていたのに気付かなかったなんて、人間(私だけ?)の記憶なんていい加減なもの。

浅見神社奥宮から“オキの耳”に戻る途中、万太郎山への稜線も見え、「あの道をSさんがあるいたんだ…」と独り言。
再度“トマの耳”によると、他のグループの記念写真に遭遇、カメラマンとしてやたらと盛り上げ下山開始。
暫くは霧が切れたり、薄日が差したりしていたが熊穴沢避難小屋付近から後はどんどん霧が深くなり、天神平では朝より濃くなっていた。
一ノ倉岳と茂倉岳の稜線(鳥居が見えた!) 浅見神社奥宮の鳥居 万太郎山への稜線
谷川岳で出会った花達の一部(もっとありました)
何も見えない天神平にたむろする観光客に「山頂付近は霧も切れていますよ」と言ったら「1時間くらいでいけますか」と質問してきたおじさんはブレザー姿に革靴だった。

久しぶりの谷川岳だったが、沢山の種類の高山植物に改めて感動させられた。  来て良かった!   (おわり)
 個人山行紀行文 11.06.26日(日)
曇り
谷川岳(1,977m)
参加者2名
(男1・女1)
2070 S/F
≪コースタイム≫
自宅(4:30)=土合口(7:00〜7:30)=天神峠(7:50)〜熊穴沢避難小屋(8:40)〜天狗の留まり場(9:15)〜肩ノ小屋(10:05)〜トマの耳(10:15)〜オキの耳(10:35〜11:20)〜浅見神社奥の院(11:40)〜天神平(14:00)=土合口(14:15)=自宅(17:00)