個人山行紀行文 11.06.12(日)
曇り
大辻山(富山)・1361m 参加者
(単独)
1866 S/T

≪コースタイム≫ 
 
新潟空港IC6:30=富山IC9:35=【富山市内・所用】=芦峅寺11:45=登山口12:15〜奥長尾山12:35〜カンバ平12:50〜ブナ平13:10〜北尾根分岐13:25〜大辻山・山頂(13:45-14:05)〜北尾根分岐14:15〜ガンバ平14:35〜奥長尾山14:45〜登山口(14:55-15:10)=国立青少年自然の家=芦峅寺15:30=立山IC16:00=新潟空港IC18:55

 「機会があったら大辻山に登ってみたら、眺め最高だよ」と言うのは、登山歴40年にもなる富山在住の弟の声。機会があれば、是非一度登ってみよう。そして、幻のあれを見てみたい!
 今回は、その機会に恵まれたようだ。富山市内に住む友人のお宅に所用でお邪魔、用件は一時間で切り上げて、サッサと芦峅寺の大辻山に向かったのです。

 どんよりした空模様。せっかく登っても展望は難しいかな?でも、ともかく登るだけでもこの際は登ってみよう。
走り慣れた立山公園線の芦峅寺・雄山神社の脇から林道・大辻線に入り、「国立立山青少年自然の家」を過ぎて更に5kmほど進んだ先に、本道ルートの登山口がありました。林道はアスファルト舗装で、大型バスでもOKの走りやすい道。道路脇の何ヵ所かの空地には15〜16台ほどが駐車しています。自分も隙間に停めて、早速登り始めました。

本道登山口 奥長尾山・1025m ブナの新緑が心地よい

 登山道は湿っており、粘土質の滑りやすい所もあるので慎重に進みます。ブナの新緑が目に優しい、登山口を林道H(大辻@)とし、山頂を大辻Iとする標識が付いています。大辻Bが奥長尾山1025mらしいが、全然そんな雰囲気では無くて、ちょっとした広場にしか見えません。
 中途半端な時間に登り出したものだから、次第に空腹が強くなり、たまらずにホンの10分ほど休んでシャカシャカとおにぎりを頬張り、更に上を目指します。 5合目と思しきDガンバ平を過ぎ、ブナの根っこを階段代わりに踏みながら登るうちに、立山杉が現出します。深い雪に押された奇木が多い。 徐々に急坂となり、汗も噴き出します。

大辻D、5合目・カンバ平 ブナの根が張る登山道 立山杉が現れる
 樹林帯の登りなので展望はありませんが、どんよりした空模様と言い、時おり樹間から覗く遠くの山はガスでも懸かっているのか白く霞んでいます。 「こりゃ、山頂からも展望は無いな」と気持ちも盛り上がりませんが、まぁ、一個でも新しい山頂を踏む経験も嬉しいことだからと、自分で言い聞かせながら登ります。
 下山の人にも数人会います。山頂まで一時間半ほどの行程なので、割合身軽な人が目につきます。
ブナと立山杉が交互に・・・ 立山杉の根っこが歩きづらい 奇木が多い
 汗を拭き拭き北尾根に出ました。ここからは右に折れて急登となります。ここから20分ほどで山頂に飛び出しました。
なんと!いきなり真正面にあれが見えました!、そうです、あれです。 幻の落差日本一”ハンノキ滝”です。
 地獄谷から称名平の称名廊下を通って流れ落ちる称名滝。
落差日本一の称名滝・350mですが、その隣に雪解け時期だけ現れるのが落差500mのハンノキ滝(ネハンノ滝)なのです。その幻の落差日本一ハンノキ滝、更にその右隣に水量の大きい時だけ現れるという、ソーメン滝も見る事ができました。
左に一部見えているのが称名滝・350m、 真ん中の長いのがハンノキ滝(ネハンノ滝)・500m。 右側の細いのがソーメン滝。 
 既に誰もいなくなった山頂にただ一人。この迫力ある大展望が独り占め! 
左から毛勝三山、剱岳、手前に奥大日岳、その右後方に立山、更に右に龍王岳から越中沢岳の辺りまですごい迫力で一覧できます。 もっと右には、ちょっと木に遮られますが薬師岳、その手前右に鍬崎山までクッキリと望めます。
 毛勝三山            赤谷山      剱岳      大日岳    立山 龍王岳   称名滝  越中沢岳
 見飽きない光景。 三角点の設置された山頂はかなり広く、まことに開放的空間です。美女平や立山有料道路なども望まれる光景をコーヒーカップ片手にのんびり眺める幸せ。天気はピーカンとはいきませんでしたが、この展望で100点だ。
三重山稜の向こうに毛勝三山 剱岳・早月尾根 手前に大日岳、奥に雄山(立山)
薬師岳(この木がなぁ・・・・・) 鍬崎山(誰かこの木をなんとかしてぇ〜) セルフにて
 ダメかもしれない・・・と、殆んど諦めていたパノラマに思わず「オッ!」と大きな声が出てしまった。こういった事もあるから、やはり日頃から行いは良くしておかなくては。 いや、良い行いの結果だな。(^。^)           (おわり)