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図書館で古びた「川内山とその周辺」という本を見つけました。旧村松町の笠原藤七氏の著作です。
古き良き時代の、登山がまだ文化人の高級趣味だった頃の貴重な記録なのです。笠原ワールドに思いを馳せて登って来ました。
森閑とした柴倉沢の傾いた鉄橋を渡り、対岸のへつり道に乗ります。
沢分岐から左尾根に取付き、ジグザグに急登するとグシの峰の稜線までは点555mピークを捲いて行くのです。
途中岩場をトラバースしたり、急な小沢を横切ったり、邪魔な木枝は打払い、斜面のゼンマイは採りたい気持ちも抑えて進みます。
(今回歩いた軌跡)
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木六山とグシの峰 |
大杉の尾根を登る |
点555m.ピークを望む |
登り着いたグシの峰の稜線鞍部を右に折れると木六山、グシの峰が眼前に現れます。グシの峰へは大杉と露岩の急な尾根をロープにつかまりながら登り、緊張を強いられます。グシの峰の稜線に立てば快適な岩稜上を行くようになり一気に視界が開けます。右手の山の連なりは毛石山脈でしょう、中山尾根のスラブも凄いです。
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中山尾根とココノスジと銀太郎山遠望 |
毛石山脈 |
中山尾根のスラブ |
木六山へ急登すると天然杉や姫小松の雑木に混じってイワカガミ、シャクナゲが咲いていました。山頂には埼玉から来たという10人グループが陣取っていました。若い山ガールたちの黄色い声を聞いたらまた元気が出てきました。
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山頂より粟ケ岳遠望 |
奈羅無登山 |
ブナ林 |
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七郎平に向かって新緑のブナ林の中を下って行くと、実に癒される世界が広がっていました。
気持ちよくアップダウンを繰り返して赤花峰の岩場に立つと奈羅無登山の精悍な山肌が美しく迫ります。
(手前右から赤花峰、七郎平、銀次郎、五剣谷岳(頭ちょっだけ)、銀太郎)
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少し下って770mピークの雪堤で弁当を広げました。今日は12時を前進限度と決めたので、ここで折り返します。
新緑に囲まれて飲むビールは美味しいに決まっているのですが、雪虫が纏わり付いて離れません。振り払いながらゆっくりランチのあとは山菜採りをしながら下山しました。(おわり)
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濃色イワカガミ |
タムシバ |
シャクナゲ |
本日で会った花たち、この他にも純白のタムシバなど・・・・ |
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