個人山行紀行文  10.07.17(土)
18(日)
晴れ
五頭山塊大荒川・広手沢
安野川・金山沢
(沢登り)
メンバー・4名
(男3・女1)
1862 Y/I
コースタイム≫
1日目(大荒川水域;大荒川・広手沢)
   魚止滝P800〜松平山分岐823〜大荒川〜分岐905〜広手沢〜稜線1103
  五ノ峰(1123122)8〜赤安山1310〜魚止滝P1400

2日目(安野川水域;金山沢・坑口沢尾根旧道)
   どんぐりの森810〜第2堰堤825〜金山沢〜分岐1000〜坑口沢尾根旧道〜稜線九合目1119
  〜三ノ峰11371300〜長助清水1335〜どんぐりの森1420

 梅雨が明け、うだるような暑さがやって来ました。新潟でも30度を越す真夏日になるとのこと。こんな日は沢に限るとばかりに五頭山に出かけました。しかも、17日(土)と18日(日)の連荘でした。

 ・・・・などと書くと、沢のベテランのように聞こえますが、決してそうではありません。先輩のお2人は、それでも毎年何回も沢に入っているようですが、俗に言う”沢屋さん”から見れば赤ん坊みたいなものなのだそうです。まして自分となると、年に数回しか沢に入りませんから、ひよこもひよこ、沢に行きましたと言うのも恥ずかしいくらいです。
 従って、選ぶ沢は必然的に入門コース、初心者コースと呼ばれる易しい沢に限られます。

 今回の2つの沢も、時間的にも難易度的にも自分でも十分歩ける沢でした。その上、1日目の大荒川・広手沢は1週間前に先輩方が下見までしておいてくれました。何も心配要りませんでした。五頭山塊は、一般登山道がアチコチ整備され、冬季間も含めて沢山の登山者が訪れる人気の山ですが、沢の図を見せて貰ったところ、びっくりしてしまいました。

 毛細血管のように張り巡らされた無数の沢、五頭山塊の雄大さに改めて感心した次第です。
そして、水ちょろちょろの枝沢は別として、沢という沢に名前が付いているのです。ほとんどの沢は歩き尽くされ、遡行図が残されているのです。もう、びっくりと言うより恐ろしくさえなります。”沢は道也”なのでしょうか。山好き人間の情熱と底知れぬパワーに関心せざるを得ません。
 沢を遡行し、滝を攀じ登り、時には高捲いて頂上に突き上げた時の喜びを思うとその気持ちは分かるような気もします。日本は自然豊かな国ですが、その中でも渓谷美は造詣の深さと神秘性、静寂な流れと豪壮な滝と人の心を魅了して止みません。
 今回、図らずもその一端を舐めさせて貰いましたので、涼味のお裾分けとしてご紹介したいと思います。

渓相にもいろいろあります。

歩きにくいけれどゴーロ帯は沢には付きものです。
バランスと脚力の 見せどころ。
小さな滝を幾つか越えると難敵登場。

この釜はまだ足がつくから良いですが、水量が増せば当然泳ぐことに なります。
はてさてどこを登ろうか。

右をせめて左を攻め、結局この滝はパス。
左側を高捲きました。
何とも涼しげな、ミヤマカラマツの清楚な姿。
この花は何でしょう? 沢に咲く花“タマガワホトトギス”つい見惚 れてしまいました。
滝にゆれる、いかにも涼しげな“エゾアジサイ” 風流ですね。
2日間の歩いた軌跡です。
沢ですので電波は途切れがち、それでも何とかルートは読み取れます。青は登りのルート、沢または薮尾根。赤は下山、通常の登山ルートです。

 如何でしたでしょうか?。多少なりとも涼味を感じて戴けましたでしょうか。

五頭山塊は雄大です。まだまだ面白い場所、楽しい場所はいくらでもあると思います。皆さんも水遊びに出かけてみては如何ですか。とは言っても、どんなに簡単な沢でもバリエーションルートです。
 踏み固められた尾根道とは違いますので、出かける際には、それなりの鍛錬と知識が必要です。是非、経験者と同行するようにして下さい。見慣れた山、歩きなれた山にも必ず新しい発見があると思います。  
おわり)