個人山行紀行文 | 10.05.29(土) 〜30日(日) |
間峰(みみね)・907m 金剛杉・785m |
メンバー |
1630 S/O |
巻町の写真家天野尚さんが撮った金剛杉を見に行ってきました。お願いしていたガイドの川口さんから「モニタ−として入山させて頂くことになった」と、やっと返事をもらい実現することになりました。北海道洞爺湖サミット会場に金剛杉の写真が飾られてから知名度が急に高くなってきました。環境保全の為入山の規制が厳しくなり、なかなか見ることが出来なくなっていました。
天野尚さんについては会友のSさんから会社のこと、競輪選手だったことなど色々と聞いていました。数年前に写真展を見てからこの杉を見たいと思っていました。その機会がやっとおとずれました。
環境保全上、杉の原生林がある一帯は新潟大学農学部の演習林で入山が厳しく制限されています。
川口さんは外海府関集落の民宿「かわぐち荘」の主人で天野尚さんを佐渡の山や海を案内した方です。(また今回会友のSさんも川口さんと知り合いで入山交渉をして頂きました。)
そして佐渡観光協会では環境保全のため登山道を整備したりガイドを講習したりして受け入れ態勢を整備してきました。ガイドは地元住人の小木町エコガイド43名が務めています。
この度、年間2000名の限定で入山を受け入れることになりました。金剛杉の関ル−トは7月から200名の受け入れと決まりました。私たちはガイドのモニタ−として受け入れて頂くことになりました。(今年はこの制度がスタ−トする前から200名のうち既に160名の申し込みがありパンク状態との事でした。)
≪コースタイム≫ 29日(土)霧雨 佐渡汽船新潟港6:00〜〜〜両津港10:00=関かわぐち荘10:00=高千山の神登口10:40〜 間峰頂上907m(12:20-13:10)〜高千山の神登山口14:15=関かわぐち荘15:00 (泊) 30日(日)曇り 関かわぐち荘8:15=林道駐車地点8:30〜林道終点9:05〜関の大杉9:50〜フランギ観音10:20 〜金剛杉10:30〜関越の仁王杉10:50〜大王杉11:15〜タコ杉11:45〜金剛杉(12:10-12:40)〜 林道終点13:40〜林道駐車地点14:00=関かわぐち荘14:30=両津港15:50〜〜〜佐渡汽船新潟港18:35 |
29日(土) 霧雨
杉を見る前にファミリ-登山のガイドブックを頼りに、高千集落から登る「間峰」に足馴らしをすることにしました。地元の方はほとんど登らないらしく登山道の整備はされていません。それでも赤布が下がっており道はしっかりと付いていましたので楽に登ることが出来ました。1時間30分でアッというう間に頂上に着きました。ここは雪割草が楽しめる山ですがちょうどお花の無い時期でした。頂上にレンゲツツジが咲き始めていました、4、5日すると素晴らしいお花見が出来たと思います。眺望は残念ながら霧雨で見晴らしが得られませんでした。川口さんから登山口まで送り迎えをして頂き「かわぐち荘」へ向かいました。
間峰山の神登り口 道はしっかりと付いていた | 間峰頂上のレンゲツツジ |
かわぐち荘の料理は美味しかったです。食べきれないほどの料理が出てきました。サザエ、アワビが山盛りにはまいりました。ビ−ルが飲み放題タダ。しかも交通費はすべて送り迎えタダ、これで7350円は申し訳ありません。みんなで相談して志をやりました。
30日(日)曇り
エコガイドの方2名とかわぐち荘の川口さんと私たちモニタ−8名とで登りました。
かわぐち荘から8時15分に車で出発、約15分ほどで登り口の林道駐車地点に到着。仕度は済ませてあるので直ぐに歩きだす。
道中、美味しそうな山菜のウド、タラの芽、コゴミ、フキノトウが目につく緩い林道を登って行く。
タニウツギが見ごろ。雪割草やカタクリ、福寿草、などは終わっていましたがクマガイソウ、ヤマシャク、イワカガミ、カタバミ、ヒトリシズカ、シラネアオイ、オダマキ、ウラシマソウ、エビネ、ニリンソウ等が咲いていました。花、花、花を愛でながら登りました。
関の大杉 | 原生林を登って行く | 行商の峠道 フランギ観音 |
その昔外海府の海産物を担いで両津へ運んだ道です。この道を30kgも担ぎ両津で商売をして日帰りをした先人はすごいものです。1時間30分ほどでお目当ての金剛杉に到着しました、腕時計の標高は785mを表示していました。
関越の仁王杉 | 佐渡定番シラネアオイ | 外海府が望めるところもありました |
「う〜んこれが金剛杉か」見ごたえがあります。表現しがたい重量感や重圧感、そして「おれは何百年も雪国の厳しい自然環境を生き延びてきたんだぞ」と、言っているようでもあります。ちょうど大相撲の横綱が土俵入りで両手を広げているようでもありました。
JRのポスタ−になった杉 | タコ杉 | 新潟大学演習林「王様の小路」入口 |
杉保全のため木道が敷かれたばかり | 金剛杉 | 珍しいクマガイソウ |
金剛杉や関の大杉の周辺は、杉保全の為木道が敷かれたばかりで奇麗に整備されていました。まだ木の香りがプンプンしていました。下界は晴れているのでしょうがガスリで時々ガスが流れて行くのが良く分かる。ガイド曰く「ガスっている方が良い写真が撮れるそうですよ、幻想的な雰囲気が天野尚さんが撮った状態に近いです」と説明してくれました。
林道終点 登り口 |
少し歩いて行くと新潟大学の演習地のエリアに入り「王様の小路」と名打つた原生林を体験することが出来ましたしました。関越の仁王杉、大王杉、タコ杉、等々を見てから帰路につきました。 (おわり)