個人山行
   紀行文
 2009.6.27(土)〜28(日)
晴れ
大朝日岳 花と大展望を楽しむ
1870m 1630 S/O
  ≪行 程≫ 
   6/27(土)
    新潟(4:00)   古寺鉱泉(7:20〜8:00)……古寺山(11:00〜11:15)……大朝日小屋(14:20〜14:35)
     
……大朝日岳(14:50〜15:10)……大朝日小屋(15:20)【泊】
   6/28(日)
    
大朝日小屋(6:15)……古寺山(8:45〜9:10)……古寺鉱泉(11:45〜12:05)  飯豊道の駅   新潟

 一昨年、9月の末に会山行で大朝日岳に行った時にお天気が今一であったこと、そしてヒメサユリが咲いた残骸が沢山あったことなどで、一度ヒメサユリの咲く頃に行ってみたいと思っていた。
 今回お天気が良さそうなので急遽私たち夫婦とT夫婦を誘って出掛けることにした。はじめは山小屋が土日は混むと思い、28日(日)、29日(月)で行くことに計画していたが、お天気周りが29日に雨が降る予報になったので、混むよりお天気を優先して一日早めて行ってきました。

 6/27(土)晴れ
 一昨年の会山行より1時間早く、余裕を持って4時に新潟を出発、R113で古寺鉱泉に向かう。
大江町役場では「今日はヒメサユリ鑑賞会があるので大勢登リますよ」と言われた。駐車場に着くとすでに車を止める場所がありませんでした。係りの指示で道路端にやっと止めることが出来ました。
 支度をして古寺鉱泉(標高 700m)より8時に歩き始めました。近くに遠くに小鳥や鶯が、そしてセミやカエルが鳴いている。真夏のようです、すぐに汗が噴き出る。美味しい一服清水で喉を潤す……するとニョロが現れてビックリ、ゆっくり休めません。
 日暮沢の分岐を右に見送り11:00に古寺山(標高 1501m)に着く。 

      
    絶景です。この景色を見られただけで「ああ来てよかった」と 思わず叫んでしまいました。 見事な残雪の白と若葉の緑、そして青空は絶妙なコントラストです。ここからは頂上まで稜線の山々を眺めながら歩きます。
 ときどきお目当てのヒメサユリが現れる。まだ咲き始めでほとんどが蕾でした。
 日帰りの方も大勢いるようです。すれ違う方に声を掛けると地元の方や古寺鉱泉に前泊して朝4時に登り始めた方です。

 小朝日岳は巻き道を行きます。急斜面に雪渓がありますがステップが切ってありましたので難なく通過(小枝にスコップがぶら下げてあるのはこの為のようです)。
 疲れが出始めてきましたが、色々な花を愛でながら登ります。タムシバ、ツツジ、ムシカリ、シラネアオイハクサンチドリ、ミツバオウレン、コイワカガミ、マイズルソウ、ツマトリソウ、チングルマ、ヒメサユリ、ツバメオモト、ミヤマウスユキソウ、ミシトリスミレ等々まあ沢山の花々が咲き乱れます。(ヒメサユリは7月5日頃が見ごろ、チングルマとシラネアオイは6月の20日頃が見ごろと思います。てな訳でヒメサユリの写真はありません)

        
     

 銀玉水(標高1600m)で美味しい水を飲み汲みして最後の急登、残雪の急斜面に差し掛かります。 アイゼンを付けている人もいますが、私たちはアイゼンを付けずに登りました。(帰りはアイゼンを 付けて下りました)
 100m位の距離です。登りきると大朝日小屋に通じる尾根のてっぺんに出ます。これが又素晴らしい景色です。 朝日連峰の北部「以東岳」も見えます。ルンルンの稜線歩きです。大朝日小屋には14:20到着です。
  宿泊の手続きを済ませ空身で大朝日岳(標高 1870m)に行ってきました。360°の眺望です。 ゆっくりと展望を楽しむ。

  小屋では小屋番人(管理人)が土日だけ登ってきていました。一人1500円支払いました。
  名物の管理人「86歳大場さん、76歳佐藤さん」が今回で辞めると言っていました。7月中旬頃から別の管理人が常駐するそうです。  
  大場さんは縁があって16歳でまだあそこに毛がちょろちょろの頃に営林署に勤め、そして新発田16連隊に入隊し憲兵隊に。終戦後営林署に定年まで勤める。そして小屋番を今日まで勤めた。主に登山道整備と金玉水、銀玉水、一服清水、三沢清水の管理に力を入れてきた。特に三沢清水は水場から200mもホースで引いてきている のは大場、佐藤御両人のご尽力。そしてこの山は手に取るように知り尽くしています。
 山の幸がどこにあるかも・・・・・・話の途中、時々「もう年だよ、耳が遠くなったよ」と ぼやく夕食山談義がはずむ大場さん。思い出すように 語る語る。
 相方の佐藤さんは大場さんのそばにいて、黙ってあいづちを打って聞いている。 名コンビです。 大場さん佐藤さんの最後の小屋番ですので盛り上がりました。
 50人位の宿泊で混みましたが寝るにはぶつかることもなく、暑からず寒からずちょうど良かったです。 
 

夕食を済ませてから小屋の前から西朝日岳に陽が沈む時を楽しむ。 2,3日前に買ったカメラで鐘を入れて夕陽の写真を撮りまくりました。

                                  

6/28(日)晴れ
 日の出を待ち、残雪が赤く染まるのを期待したがダメでした。朝食を済ませ、出発前にK子が頂上を踏んでいないので,みんなでもう一度頂上に行って来ようと言うことで,再度眺望を楽しみに登りました。。
 山々は朝陽に照らされて昨日より大分ハッキリしています。北から霞んで月山、以東岳、竜門日暮沢の尾根、袖朝日岳、中岳、東に小朝日岳、蔵王連峰、御影森山、中ツル尾根、南に霞んで飯豊連峰、吾妻連峰、祝瓶山、大玉山の360°大展望でした。
  

        

 帰りは来た道を、再度花を山を楽しみながら名残惜しみつつ下りました。          (おわり)