個人山行紀行文  09.04.18(土)〜19(日)
青里岳・1216m 川内山塊の奥部を歩く
1862 Y/I

 秘境と呼ばれている川内山塊、その中でも矢筈岳に次いで遠い山、青里岳に4月18日、19日と2日かけて歩いてきました。2日間とも天候に恵まれ、幾重にも連なる川内の山々は勿論、白山、粟ヶ岳、御神楽岳、飯豊連峰、磐梯山、さらに遠くに吾妻や蔵王の山もくっきりと見えました。
 そして、目を転ずれば米山、弥彦山、新津丘陵と新潟の市街、そしてその向うに佐渡ケ島が大きな山脈のように横たわっておりました。
こんな絶景見たこと無いと言う程の大展望を見ながらの山歩きでした。

 一昨年は銀太郎山往復、昨年は五剣谷岳往復を果たし、今年は何とか青里岳まで行きたいと思っていました。
しかし、青里岳往復となると自分の足では日帰りは無理と半ばあきらめの境地でした。 それでも、何とか行きたいという気持ちが勝り、テント担いでの1泊山行を計画しました。
そして、念願の青里岳をついに手中に収めたのです。

 来年は是非矢筈岳をもと気持ちは1つ先にも伸びましたが、青里岳の行程は、もうこれ以上歩けないと思う程きつい山歩きだったことは否めません。
2日かけたとは言え、20Kgの荷を背負っての往復約29Km、累計上昇量約2800mはもう自分の体力を優に超えるものでした。
川内山塊の奥の深さを身をもって体験すると共に、こんな調子で、矢筈岳へ行けるのであろうかと何となく弱気にもなる山歩きでした。

 木六山頂上からのこれから歩く川内の稜線。トンガリ山は銀次郎、その右奥に青里岳が見えます。うんざりするくらいの長い行程です。
 七郎平山のブナ林です。この下に水場があります。唯一の水場、往きも帰りも冷たい水を水筒に詰め、咽喉を潤しました。
銀次郎山です。このトンガリは新潟からも良く見えます。左に見えるのが御神楽岳。
銀次郎山からの展望も素晴らしい。飯豊連峰がくっきりと見えました。
 銀太郎山です。とにかく川内の山歩きはアップダウンが半端じゃありません。1つ越えても次々に新手が押し寄せてきます。左奥に五剣谷岳もちょっぴり姿を見せています。
 銀太郎頂上からの五剣谷岳、来週、会山行でここまで行く予定です。夏道があるのは銀太郎山まで、ここからは残雪を踏み、薮をこざいて進まなければなりません。
 五剣谷岳直下にテントを設営しました。真ん中が自分のテントです。右後方が銀太郎山、その右奥に銀次郎山、その後は菅名山塊です。左奥は新潟市街が広がっています。満天の星空の下、夜景がすごくきれいでした。
朝焼けの青里岳、いよいよ念願の青里岳へ向けて歩を進めます。しかし、昨日の疲労が残っていて、足の重いこと重いこと。これほど遠く感じたことはありませんでした。
 矢筈岳です。至近距離に見えますが、ここを往復するとなると足がすくみます。重い宿題が立ちはだかっているように思えました。
 帰路に見た水無平のカタクリの花です。もう疲れきっていて写真どころではありませんでしたが、癒されました。ここまで来れば悪場峠までは後わずか、喜びが湧いてきました。