個人山行紀行文  09.04.07(火)〜09(木)
二王子岳〜門内岳縦走 長駆!、満足の春山縦走
1861 K/Y

 かねてから二王子〜門内について強い希望を聞いていたので、今年は行こうと思っていました。通常であれば連休に合わせてやるところですが、今年は雪が少なく、雪解けも早そうなので、早めにやろうと考えていました。期せずして好天が連続する天気予報があったので、数日前にバタバタと計画を決め、6日に飯豊梅花皮荘の駐車場に配車し、2泊+予備1の装備を背負って出発しました。

<行程>
 (4月7日)二王子神社7:0011:05二本木山分岐→11:25二本木山→14:45桝取倉山→ヤンゲン峰(テント泊)   (4月8日)ヤンゲン峰6:508:40赤津山→14:50二ッ峰→17:15門内小屋(泊)
 (4月9日)門内小屋8:209:05地神山→12:05西俣ノ峰13:0014:50飯豊梅花皮荘

 お天気は予報どおり、3日間とも素晴らしい青空の下で行動できました。峰々は一週間ほど前に降った雪に覆われて真っ白、四方八方どこを見回しても空の青に雪の白が映え、素晴らしいコントラストでした。新雪で困ったのは、本来ならしっかり締まっているはずの雪面が柔らかく、ほとんどの行程で湿った重い雪面をワカンを着けて歩かざるを得ませんでした。唯一アイゼンを着けたのは、早朝になった赤津山の登りだけでした。また、雪の割れ目が縦横に走っているのですが、その割れ目が新雪に覆い隠されていて、数え切れないほどドカドカと割れ目にはまってしまいました。腰、時には胸まで入ると、重い荷物を背負っているので、這い出すのに一苦労、たいへんな体力の消耗になります。

 新雪は苦労はしてもその美しさで十分もとを取って余りありますが、一番困ったのは、二王子の登りでした。たぶん6日に登って最後に降りた男の人だと思いますが、油こぼしの上あたりから登山口近くまで靴で滑り降りてきていました。トレースが全てぶち壊されていて、歩き辛いことこの上ありませんでした。多くの人が歩く場所で、自分本位のこうした愚かしい行為(ありていに言えばバカな行為)は厳にやめて欲しいものです。

 重い湿り雪や穴ぼこでヘロヘロになって飯豊梅花皮荘の駐車場に辿り着きましたが、好天の賜物で顔は真っ黒、充実した良い山行でした。

 二本木山まで夏道があるので、なぜか二本木山が出発地点のような気がしてカメラに収めました。

 二本木山から進んで行く稜線。                 

手前のピークが雷岳、その先の尖ったったピークが桝取倉山です。

 雷岳を越えたあたりで二本木山や二王子岳を振り返りました。

ここまできたらもう引き返せない、進むしかないと思いました。

 ヤンゲン峰山頂の雪庇下にテントを設置しました。

ヤンゲン峰には大きな枝尾根があり、こうした地形の所では風がデッドになる箇所がままあります。                   ここはそうした場所の一つで、フライさえパタリともしませんでした。

 二日目の朝、門内岳から朝日が昇るところです。

 朝日に照らされた赤津山。                   

アイゼンを使ったのはこの赤津山の斜面を登る時のみでした。

 やって来ました二ッ峰、山頂から赤津山方面を振り返りました。

 このコース最大の難所は雪付きの二ッ峰の下降。ピッケルで身体を支えて降りました。                         

降りきって見上げると感慨があります。・・よくもまぁ無傷でと・・

 二ッ峰を降りきると、さぁいらっしゃいと、門内岳が大きく手を広げて迎えてくれています。

 6割方は小屋には入れないだろうと覚悟していましたが、二階の窓から入れました。

 普通の年なら入れる時期ではないのですが、小雪の年ゆえの幸運でした。テントに比べたら小屋は天国です。               とても冷えていたので、小屋の中でテントを張って寝ました。

 山行3日目、西俣ノ峰に向かう下りです。

間もなくこの山行も終わると思うと何となく感傷的になります。

 頼母木山方面を振り返りました。                 
身体はヘロヘロなのですが、この景観ともしばらくお別れだと思うと帰りたくなくなります。