個人山行紀行文 2008.7.19 小沢平より尾瀬へ 新潟から尾瀬へ・静かな登山道
1866 S/T

新潟県では、新潟より尾瀬に至る登山道をもっと宣伝し、多くの観光客に利用して貰いたいと考えているようです。恥ずかしながら、地元新潟の人間が知らない 事には、他の都道府県の人達にアピールできません。また、ネットで「小沢平・こぞうだいら」から尾瀬の情報を得ようと、ググッてみてもヤフッてみても、な かなかコレッ!と思う情報がありません。しからば、今回実際に歩いてみようという訳で現地より入山しました。

(コースタイム)
新潟6:00=関越道・小出IC7:00=シルバーライン・R352=銀山平7:25=
小沢平登山口(8:20-8:35)〜不動滝9:40〜渋沢温泉小屋(9:55−10:05)〜うさぎ田代(分岐)11:15〜三条の滝(11:45−11:55)〜温泉小屋12:55〜見晴十字路・下田代(13:25−14:20)〜温泉小屋14:55〜段吉新道分岐15:05〜(段吉新道)〜うさぎ田代(分岐)15:40〜渋沢温泉小屋16:30〜小沢平登山口17:35
=銀山平18:40(入浴)=新潟22:00


銀山平から約一時間、国道352号を進んで福島県に入って程なくの所が小沢平登山口です。右側は10台ほどの駐車スペース、トイレもあります。道路を挟んだ反対側には尾瀬口山荘がありますが、鍵がかかっていました。営業していないようです。]
登山道は只見川の左側を歩きますが、昨日は大雨だったそうで、大きな川の水音が響きます。道は少し濡れてはいるものの刈払いもされており、落葉の上を気持ちよく歩けます。
だんだん森の奥深くに入り込んで行き、大きくて素晴らしいブナの樹林帯を歩きます。今が丁度新緑真っ最中!。薄い若葉色が森全体を覆い、正に命の洗濯、気分スッキリです。途中、何本かの支沢を越えますが、夫々に応じて木の板が渡してあったり立派な橋が架かっていたり、歩くのに支障はありません。

  
渋沢温泉小屋は、川の渕のちょっと高くなった所の狭い敷地に、窮屈そうに建っていました。ここで少し休憩します。こじんまりとした小屋ですが、ここまで登 山口から1時間ほど、ほぼ平坦路だし危険な所もありません。足拵えさへしっかりしていれば、観光客でもOKです。客層は釣り人が多いと思われます。

渋沢温泉小屋を過ぎると、今までの平坦路から急坂に変わります。しかし、手入れもよくされており、ジグザクなのでそんなに驚く事はありません。ほぼ20分 ほどの急坂を登りきるとまた平坦路、深い森の新緑、ブナの大木を縫って歩きます。今日の天気は高曇り、雨の心配はありませんが、歩けばかなり暑い!。しか し、鬱蒼としたブナ林の中は快適,ここまで、殆んど人と会いません。静かな登山が楽しめます。

  
うさぎ平の分岐点から右に進路を取って、三条の滝を目指しますが、かなりの急勾配、大きな石もあります。ようやく、川沿いに降り立つとそこは三条の滝の展望台です。川に張出して、8畳ほどの板敷きの展望台が出来ています。昨日の雨のせいでしょう。ゴウゴウと轟音を響かせて、大量の水が流れ落ちています。
ここでちょっと休憩しますが、ここまで来ると実に人が多い!。尾瀬の温泉小屋から滝見物に来るのでしょう。空身で、しかもスニーカーや革靴、サンダル履きの人まで・・・。
滝見物を終えて登山道に戻り、尾瀬ヶ原の温泉小屋目指して歩を進めますが、先ほどの静かな登山道とは打って変わって、たくさんの滝見物の人と出会います。道もひと抱え程の石が点在する登山道となり、身体の入れ替えに苦労しつつ進みます。

    
1時近くなって、尾瀬ヶ原・温泉小屋に出ました。
たくさんの人が休んでいます。自分達はここは通過して、下田代(見晴)十字路目指して木道を歩きます。多くの人が木道を行き交う見慣れた夏の尾瀬が広がっています。遠く至仏山が薄モヤに霞んで見えます。湿原には、ニッコウキスゲを初めとする花々が咲き誇っています。
下田代・弥四郎小屋前のベンチで遅い昼食。開放感一杯の尾瀬の空気を感じながら、楽しい時間を過ごしました。

帰路は温泉小屋から先の分岐で右に折れます。左に行けば往路の三条の滝経由ですが、帰路は右側の段吉新道にコースを取ります。
往路のコースは一旦滝まで下りるのでちょっと苦労しましたが、段吉新道は平坦な道、しかも木道敷きであり、楽々と新緑のブナ林を眺めながら歩けます。そして、うさぎ平で今朝ほどの道と合流しました。
この後も、樹林帯歩きを楽しみながら小沢平の登山口に戻り、銀山平・白銀の湯で汗を流して新潟に帰りました。
       (おわり)