会山行紀行文 11.08.28(日)
〜29日(月) 晴
NO.94 
蝶ヶ岳・2677m

常念岳・2857m
参加者
33名(男16・女17)
2040 K/K

                   *画像は筆者の他に、1626 I/Kさん、1862 Y/I さんの提供です。                        

≪コースタイム≫
8/28(日)
 
新潟駅南口5:00=沢渡駐車場9:00=シャトルバス=上高地10:00〜徳沢(11:40-12:10)〜蝶ヶ岳ヒュッテ16:30(泊)
8/29(月)
 
蝶ヶ岳ヒュッテ5:50〜常念岳(10:00-10:50)〜三股(15:00-15:30)=「ほりで〜ゆ〜」入浴(16:00-17:00)=新潟駅南口21:00

       === 槍・穂高の大パノラマ満喫!! ===
雑誌やポスターで見る憧れの槍・穂高の大パノラマ。この目で実際に見ることができました!

8月28日(日)
 朝のテレビドラマ「おひさま」の舞台・安曇野や高速から見る北アルプスに、ひときわ目立つどっしりと優美な三角錐の山・常念岳。(今まで、どれが常念かも知りませんでしたが・・)そして「穂高の展望台」といわれる蝶ヶ岳。晴れるといいなと願いつつ当日を迎えました。

 朝5時、なんと33名の参加。バス2台で新潟駅南を出発しました。蝶ヶ岳へは、上高地徳沢から入る計画です。
沢渡でシャトルバスに乗り換え、上高地へ。夏休みが終わったせいか、いくぶん落ち着いた上高地バスターミナルから澄み切った梓川に沿って歩き始めます。
 穂高を背景に賑わう河童橋や焼岳を見ながら、明神館を経て徳沢園へ。その足の速いこと速いこと。「登る前にバテるよ〜」との声しきり。爽やかな風の中で昼食をとり、蝶ヶ岳ヒュッテめざして、いざ!登山口を出発しました。

賑わう河童橋 輝く清流 徳沢園で爽やか昼食

 森林の中、いきなりの急登が続きます。長塀尾根と地図にあるから、尾根へ出れば展望がきくだろうとの思いは甘く、ひたすら樹林帯の登りでした。「まだやっと300か〜」「あと約900」「あと・・角田くらいだガンバ!」など、高度計とにらめっこです。
 長塀山は、展望のまったくない樹林帯の中でした。おまけに「妖精の池」と素敵な名の湿地帯でズブリと足をとられてみたり・・ようやく森林を抜けると、広々とした丘に蝶ヶ岳ヒュッテが! 結局、ヒュッテの立つ稜線直前まで森林に覆われているということでした。

長塀山 ようやく森林を抜けヒュッテが見える なごやかミーティング

 「ここに穂高が見えるはずなんだけど。」「ほらほら向こうに槍の先がちょっと見えた。」残念ながら槍・穂高の展望はききません。反対側は青空が広がっているのですが。
 ヒュッテ前で和やかにミーティング。「瞑想ノ丘」とこれまた素敵な名の丘にブロッケン現象を求めて登る人もいました。

蝶ヶ岳ヒュッテ暮色 暮れ行く穂高 満点の星

 明日の常念岳で百名山完登T/Oさんの前祝い、ヒュッテ前で、夕食後の部屋でお祝いの夜を賑やかに過ごしました。
「星が見えてるよ〜」の声で、小屋を出て見上げると、なんと降るような星!!
☆☆
北斗七星のひしゃくが、かなり低い位置にあり目に飛び込みます。じゃあ、あれが北極星。カシオペア座も右脇に。銀河や夏の大三角もはっきりと・・
ロマンチックな気分でいると、「小屋の明かりが見える!」なんと北穂高山荘と穂高岳山荘の灯が!! 明日は大展望が期待できそうです。

8月29日(月)
 目覚めると、みな小屋を飛び出ました。まだ薄暗い中に、かたまりがどっしりと見えます。急いで朝食を食べ終わると、また外へ。眼前に穂高から槍までの大パノラマが広がります。これから稜線に、夜明け前から日の出後のセレモニーの始まりです。刻々と変わっていく山々に、目が離せません。

夜明け前 乗鞍方面 ご来光
奧穂高夜明け 槍ヶ岳夜明け 穂高連峰に見入る私たち

 予定より10分早く5時50分出発。今日の行程は長いのです。常念岳まで4時間、更に一気に三股登山口まで下り新潟まで帰ります。蝶ヶ岳からの稜線は、ずう〜っと穂高・槍がすっきりと見通せてルンルン気分です。

くっきりと槍ヶ岳 お花畑もあります 稜線を足取り軽く

 しかし、「このまま登山口か?」と思うほど、200bも一気に下っては登り返すアップダウンの繰り返し、なかなか楽な道ではありません。常念岳が立ちはだかるように間近に迫ると、道は荒々しい岩稜の道に変わりました。
 ストックをしまい、岩をつかんで進みます。山頂は360度の大展望。これをおかずに昼食とはなんとも贅沢! この常念で、百名山完登の会友とみんなでバンザイバンザイ!おめでとうございます!

これから挑む常念への登山路 岩峰を登る 山頂目前
青空の中を 常念山頂 なんという贅沢な食事

 先は長いのでゆっくりしてはいられず、後ろ髪を引かれるように下ります。おまけにガスもかかってきました。
前常念岳先まで、岩場なので、慎重に慎重に。気を抜くことはできません。ようやく樹林帯に入ると、ストックを出し、長い長い下山路を一気に下りました。
「こんなはずはない。まだかまだか。」とみな思いながら、足だけを前に出します。
途中、こんな看板が! 
 (注意)三股〜前常念〜常念岳へのルートは、急坂や危険箇所が多いので初心者や体力のない方は
     登らないでください。  〜北ア南部山岳遭難防止対策協会〜


 私たちはクリアです。ステンステンと転びながらも、予定より早く、登山口に到着しました。安曇野の「ほりで〜ゆ〜」で汗を流し、露天風呂で常念岳を望みながら「あそこから下りてきたんだね」と感慨にふけりました。

岩峰を下る 三股ルート お疲れ様〜

 多人数の山行。リーダーや会計・班長・SL・LLさんの苦労も並大抵ではなかったと思います。
 たいへんありがとうございました。
   (おわり)

蝶ヶ岳ヒュッテ前にて(バックは穂高連峰・キレット) 常念岳山頂にて