会山行紀行文 11.08.04日(木)
快晴
NO.TL34 
鳥海山麓
参加者
43名(男13・女30)
2091 T/K

                                    *画像はリーダーの1633 S/Sさんの提供です。            

≪コースタイム≫
 新潟駅南口6:05=日東道・R7=象潟10:00=県道58号=中島台(10:20-10:35)〜獅子ヶ鼻湿原・昼食(12:00-13:00)〜(獅子ヶ鼻湿原)〜中島台(13:55-14:20)=県道58号・日東道・R7=新潟駅南口18:55

 新潟駅南口を定刻通り出発。この時間でも汗ばみ今日の暑さが予感されます。
日東道を通り 朝日、温海、鳥海の道の駅で休憩をとりました。酒田の高速道では33度と記録されています。鳥海山は少し雲をかぶっていますが、美しい姿で私たちを迎えてくれています。
 中島台に定刻到着。身支度をして出発です。

(獅子ヶ原湿原について)
 鳥海山麓北側。標高500〜550mの斜面。国定公園内にあり、自然休養林に指定されている森の中にあります。ブナの原生林に囲まれ天然記念物となっています。又、森はブナの奇形木群が多数あり氷河期の「ムカシブナ」に類似した「キンシヨウブナ」も見られます。

 湿原は、水量豊富な11ヶ所の鳥海山の伏流水である湧水に囲まれ、湧水の周辺や川底のいたるところには、多種多様、かつ希少種の苔類が密集しています。「鳥海まりも」もその一つです。”出つぼ”は最大の湧水ポイントとなっています。

 管理棟を通過し、しばらく赤川の小気味良い流れを聞きながらゆるい坂道を歩いていますと ブナの巨木のグリーンのトンネルです。「うわー、うわーすごい!」の声も聞こえてきます。
 さらに進むと、「燭台ブナ」など奇形木群が次々に現れてきます。ブナの森は人を包み込み安らぎを与えてくれます。

獅子ヶ鼻湿原入り口前 獅子ヶ鼻湿原案内看板 湿原への吊り橋

「私はやっぱり猿だったのか」と、原始に戻ったような不思議な感覚になってしまいます。
 この写真を娘に見せましたら「もののけ姫のしし神様が住んでいる所みたい」と言っていました。
 夏休みのためか 家族づれや恋人?同士などちらほらと散策しています。木道がかなり整備されていますし高低差がないので とても歩きやすいです。

湿原林道 あがりこ大王分岐  蜀台(奇形ブナ)
奇形ブナ あがりこ大王・大きさ日本一奇形ブナ こんな道もあります

 いよいよ ”あがりこ大王”に着きました。樹齢300年の奇形ブナです。どっしりとした存在感は圧巻です。
ここで班ごとの記念写真を撮り、ひと休憩。森の中ですし、渓流がところどころにありますので結構涼しいのです。
 この後、15分位進むと湧水(出つぼ)です。リーダーの「おいしい水」の説明をバスの中で聞いていましたので忘れることなく、全員しっかり頂きました。
 この水のおいしさは文章や写真では説明できません。「どうぞ一度現地で味わってください」、こんなことしか言えません。
 紀行文より、皆様に1杯ずつ差し上げることの方が、この湿原の良さを分かって頂けるような気がします。

出つぼ、コケ群落分岐 出つぼ(浮流水の湧き水)

 昼食はブナの落ち葉がクッションになった広場で食事です。40人の人数ですがそれぞれがビールで乾杯したり、お話したり、寝転んだりと、1時間ゆっくり休みました。

湧き水導水路 湿原林道 鳥海マリモ看板

 食後は「鳥海まりも」の見られる”出つぼ”の散策です。大きい物で1mくらいあるとのことで、「阿寒湖のまりも」を想像して、もしかしたら、バランスボールのようなものがぷかぷかしているの?と思っていましたが、薄く広がっているとのことです。これらの苔も湧水があってのことです。
 出つぼが集まり、すごい水量の所で再度お水を頂き、鳥海の雪の深さに思いをはせました。

鳥海マリモ三態

そして 先日の豪雨による阿賀野川の茶色の濁流を見ていたため、同時期に自然の恐ろしさ惨さと自然の恵みの素晴らしさを感じたひと時でもありました。
 
帰りは和やかに1時間早く管理棟に戻りました。

集合写真・1(あがりこ大王前) 集合写真・2(あがりこ大王前)
集合写真・3(あがりこ大王前) 集合全体写真(湿原入り口前)

 最後に片道4時間のバスの中でのこと。
3回の休憩をとるたびに空手で戻ることなく、「地元のためお金落として来たわ」とアイス、ビール、野菜とニコニコしながら袋を持って戻ります。行きの時から、すでに棚にはメロンや野菜などが並んでいました。

 又、帰りのバスではコーヒーのサービスがありました。即刻、ウエートレス、ウエーター(もちろん美男美女の会員)が40人分用意します。揺れる中ですので、通路の床をベルトコンベアーのようにして各自が手を出してとります。眼が点になりましたが、「安全に工夫をする」これが楽山会方式なんだと納得しました。

このように ゆっくり楽しくそして自然の恵みをたっぷり頂けた1日でした。
    (おわり)