会山行紀行文 10.10.12日(火)
NO.TL41
志賀高原/芳ヶ平・2172m
参加者23名
(男8・女15)
1876 Y/K

≪コースタイム≫
  新潟駅南口6:30=渋峠(9:40−9:55)〜ダマシ平10:45〜芳ヶ平野営場(11:25−12:15) 〜草津白根レストハウス(13:35−13:40)=木戸池・入浴(14:15−15:00)=中野IC
 新潟駅南口(18:10)

 志賀高原スカイラインを通るときいつも上から眺めていて、一度は歩いてみたいと思っていた「芳が平」に、この度、会山行が計画され、しかも休みが一致したので参加しました。
 バスは定刻に新潟駅南口を出発し、頭上の雲の様子を心配しながら進んでいきました。Yさんの照る照る坊主が功を奏して、必ず晴れると力強いご宣託で和気藹々と進む。新井PAさんを乗せ、長野県へ。

リーダー平井さん 志賀高原・二の池紅葉 渋峠・芳が平入り口

 高速道路を降りれば、バスは渋峠に向けてひたすら登ります。途中、二の池は紅葉真っ盛り、カメラマンが群れています。登るほどに空の青空部分は広がり、紅葉は色とりどりに鮮やかさを増していきます。渋峠はさほど車は込んでいなかった。トイレは向かいのホテルの中。有料ではないが募金制だ。気持ちの募金を入れて用を足す。 
 準備体操のあと出発だ。

針葉樹林帯の中を下る 笹原と秋の澄み切った空 ダマシ平

 道は大きな案内柱の脇から始まる。今日のコースは、行きが下りで帰りが上りという普段の山登りとは異なる。案内柱からすぐに下り始める。平井リーダーの「ゆっくり歩くから」との言葉あり。自分にとってはちょうど良い早さだ。
 道は火山岩の露出した岩道、泥んこ道、岩礫道と次々と変わるため、足元に気を取られてなかなか周りを見回す余裕がない。大きな段差はコンパスの短い人には厄介だったでしょう。
 道の両側には、イワカガミの赤茶けたウチワ、ゴゼンタチバナの赤い実、シラタマノキの実などが次々と見られる。リンドウの枯れた姿は、花も咲かすことも無くしおれ固まったみたい。
 ダマシ平は、狐狸がだますのではなく、冬のスキーヤーがもっと下の芳が平と間違えて方向の違う沢に迷い込むことによる命名の由。45メートルのポールの上に、矢印の看板が付いていましたよ。

芳が平が見えてきた ようやく原の一角に 着いたよ

 目の粗い木道が現れ、一気に下ると芳が平の一角が見えてきました。「あー、ここか〜」と思わず声が出る 葦(よし)がきれいに色付いてさわやかに風になびいている。池塘は静かに周囲のお化粧を写している。
 道はほぼ水平道となる。芳が平ヒュッテの脇を抜けて見晴らしの良い野営地で大休止、昼食だ。そして、広大な葦の原を、読みを変えずに字を変えて「芳が平」と名づけたものか・・・・と、妙に納得した。

 さて、昼食の頃からガスがかかってきた。せっかくの紅葉が・・・・と思うが、又、幽玄の世界にも誘われる。

テーブルを囲んで 白い霧が覆う こんな広場がある

 腹も満たされたところで、みんなで記念写真を撮り、帰路に着く。
芳が平ヒュッテの前から橋を渡る。ゆるい上りだ。幅は3メートルくらい。小屋の脇に止まっていた自動車が通ってきた道であろう。道の脇には、クロマメノキが沢山ある。ブルーベリーだと思わず手が伸びる。シラタマノキの実も食べられるとか。また、コケモモの実らしきも見つける。

芳が平ヒュッテ 帰り道はここから 霧が晴れそうだ
クロマメノキ シラタマノキ 湯釜の裏が見えてきた

 道は緩やかに右に左に上ってゆく。そのたびに振り返れば霧に晴れる芳が平の優美で伸びやかな原が見下ろせる。振り返り、振り返り名残を惜しみながら高度を上げる。周囲は一転し、荒涼たる火山の肌にボツボツと生えた植物が生きた証と赤や黄色に鮮やかに彩る。

振り返れば 見上げれば もう直ぐだ

 道が広いので、あたりを見回しながらゆっくりゆっくりと登れば、ナナカマドの赤、ダケカンバの黄と緑の鹿の子模様や唐松の黄緑と、秋を十分に満喫しながらの山旅。
 レストハウスにつくと、湯釜の道は閉鎖されていた。

 バスに乗り込み、次の目的地、木戸池ホテルの温泉を目指してバスは帰る。道中の車窓の紅葉に歓声を上げながら・・・・。      (おわり)


(みんなで記念写真)