会山行紀行文 | 10.6.12(土) 薄曇り |
NO.54 権現岳・1104m 鉾ヶ岳・1316m |
参加者22名 (男12・女10) |
2061 S/K |
*画像提供は1862Y/Iさん(当山行リーダー)、2051S/Tさん、2077S/Sさんです。
≪コースタイム≫ 新潟駅6:00=8:20柵口登山口8:35〜9:00白滝〜9:13わらじぬぎ場〜9:45胎内洞 〜10:07天狗屋敷〜10:15はさみ岩〜10:17白山奥社〜10:47権現岳〜12:02のぞかずの窓・万歳岩 〜12:14トッケ峰〜13:15鉾ケ岳13:50^14:15金冠〜15:13シゲクラ尾根標識〜16:39分岐〜 16:54分岐〜17:13島道鉱泉登山口〜17:20駐車場所=島道鉱泉17:40=20:00新潟駅 総所要時間(休憩含)約8H45分 (登り約4H40分、下り約3H30分、昼休憩約35分) |
入梅前の薄曇りの空のもと、権現岳から鉾ヶ岳への周回コースを総勢22名で歩いて来ました。
柵口(ませぐち)から歩き始めますが、いきなりの急登、ロープ・鎖の連続で両手両足を使ってのきつい登りでした。
権現岳は、途中に白山権現が祀られている昔からの修行の山とは聞いていましたが、これほどきついとは思いませんでした。ここを登る場合は、脚力ではなくて腕力勝負ということを思い知らされました。
慎重に登りました。胎内洞(たいないくぐり)、天狗屋敷、はさみ岩、権現奥社など次々に荒々しい岩場や白骨化した老木が現れます。つらい中にもそれらを楽しみながら頂上へと進みました。
(左) 胎内洞(たいないくぐり)、15m程暗闇を手探りで進みます。ようやく出口の光が見えました。 |
権現岳の頂上からは、妙高、火打、焼山、さらには北アルプスの山並みなどが見えるとの事でしたが、生憎、今日の天気は霞んでいて、うっすらとしか見えませんでした。権現山頂で疲れた身体を休めた後、これから歩く稜線を眺め、気を入れ直してトッケ峰を目指しますが、やせ尾根の連続、その上、のぞかずの窓、万歳岩などの難所も控えておりました。
行けども行けどもきつい山歩きが続きます。そんな中で、カタクリ、イワカガミ、シラネアオイ、タムシバなどの花々に助けられながら一歩一歩進みました。
(左)ここを“はさみ岩”と言います。太った人はどうしましょう。今回のパーティーは全員通れました。 |
トッケ峰から鉾ヶ岳の稜線は所々残雪が続いていましたが、少しも涼しさが感じられない今日の暑さでした。この稜線は権現の登りに比べればなだらかでしたが、約120mを一旦下って、約150mをまた登り返すのです。12時を回っておりお腹もペコペコ、最後の踏ん張り所、すごく難儀でした。
鉾ヶ岳の頂上には立派な一等三角点がありましたが、全員が休めるほど広くはありません。その上、今日は眺望もきかないため、一段下がった雪渓の縁の木陰に入って休憩しました。
晴れていれば、これから歩く金冠の向こうに真っ青な日本海が広がっているはずなのですが、ぼんやりと能生の街が見えるのみ。・・・・残念でした。
(左)下りにかかりましたが、眼前に槍の穂先のような金冠が立ちふさがりました。登りは良くても下りは大変でした。 |
難所続きで予定よりもかなり時間が過ぎていましたので、時間を詰めての30分の休憩です。疲れているせいか、いつもの山行とは違い静かな昼食タイムでしたが、叢に咲くタムシバの白い花がすごく印象的でした。
後は下るだけ、心の中では少し安堵の気持ちが湧いてきます。ところがこれがなかなかの曲者で、金冠からの下りは垂直かと思うような一枚岩を、長〜いロープを頼りに一人ずつ細心の注意でゆっくり下らなければなりませんでした。 時間はどんどん過ぎていきます。全員が今日一番の難所を降り、やれやれと思ったのも束の間、今度は登山道が崩落している所がありました。
リーダーの話では、1週間前の下見ではこの沢は雪で埋まっており、難なく通過できたのだそうです。この時期の雪融けの早さと地肌までも削り取ってしまう雪崩のすごさにびっくりでした。
(左)楽しいお昼のはずですが、暑さと疲れでみんな静かでした。 |
リーダーは暫し考えていましたが、結局、7、8メートルの崖を持参のロープを使って降りることになりました。これまた一人ずつ沢へ降りるため、ここでもかなり時間のロスとなりました。
しかし、転んでもタダでは起きない(?)のが楽山会の面々、待っている間にミズナやモミジガサなどの山菜採りを楽しむ人もありましたが、山菜音痴の私はただただ感心して見ているのみ。
その後もガレ場があったり、かなり急勾配の下りが続くのです。
ようやく島道鉱泉に到着。やった〜!
予定では、下山後”柵口温泉センター”で汗を流すことになっていましたが、予定時刻を1時間半もオーバーしており、残念ながらそれは適いません。それよりも全員無事に下山できたことが何よりでした。
最初からきつい山行を覚悟してはいましたが、今回歩いてみて、予想以上に大変な山であることを実感しました。それだけに達成感も一入でした。今度いつ来れるか分かりませんが、思い出に残る山行でした。
リーダーを始めご一緒した皆さんに心から感謝です。有り難うございました。 (おわり)