会山行紀行文 10.3.18(木)
      19日(金)
  NO.TL9  
   鉄砲木ノ頭&杓子山
参加者19名
(男5・女14)
557 T/K

*画像提供は、当山行のリーダー1507 N/Oさんです。

≪コースタイム≫
 3月18日(木)新潟駅南口605=山中湖IC1110−パノラマ台(昼食)12001235
  鉄砲木ノ頭(明神山)
13051320〜三国峠1335〜三国山14101440−宿(富士の家1520
  〜忍野八海見学

 3月19日(金)富士の家700−不動の湯710720杓子山林道〜ゲート前800オオザス峠845
  杓子山
9301025〜オオザス峠〜1050〜ゲート前1130−バスで不動の湯1140〜入浴&昼食1330
  =河口湖IC=新潟

【俳句紀行/富士を見る山旅】

雨の新潟を出てまだ雪の壁が高い県境へ。トンネルを抜けると薄日のさす春日和。「よかったね」と声があがる。車窓にはもう桜や桃の花が見える。山中湖村に入るとまだ春は浅い。少し余分なドライブもあり、パノラマ台で昼食。日射し淡く風は冷たい。

支度を整えて登山口へ。十二月の山行とまだ変わらない枯葉の道を登り、鉄砲木ノ頭の頂きに立つ。今日の富士は、山容がぼんやり見えるような、見えないような・・・・。

鉄砲木ノ頭山頂に着く。
微かに見える富士と山中湖

鉄砲木ノ頭集合写真

“ふんわりと富士をつつみし春霞”
(青空にきりりと高し雪の富士) 
・・・これは同じ場所で十二月の山行での句。季節の移ろいは確実だ。

一気に下山。会長さんの手に小指程の蕗の薹。「今夜のつまみですか。」と誰かの声。

“折れ葦の道の辺小さき(ちいさき)蕗の薹」

道路を隔てて、三国山の登山口。落葉が敷き積み雪折れの枝が散らばる。道を確認しながら登るリーダーの後ろに続く。山頂は神奈川県、静岡、山梨 三県の境界とのこと。

三国山山頂。

神奈川県・静岡県・山梨県の三県が
交わる。
明神峠⇔大洞山間は「富士箱根トレイル」の一部
“窪みにはまだ残雪の三国山”
“雪折れの枝にもしかと芽吹きあり”

早めに宿へ入る。ミーティングの後、散策組と休憩組。勿論明日に備えゆったり休憩。夕食は宿のご主人自慢の富士山の写真に囲まれた食卓での宴。始めは緊張の見えたリーダーも言葉が滑らかになり話が尽きない。

“笑う声富士にも届け春の宵”

翌朝、窓の外に雪が散らつき心配する。

“名残りの雪舞い今日登る山見えず”

早めの朝食、行動で予定より早く出発。林道の登り口に着くと雪が止んでいてほっとする。コンクリートの林道歩きが続く。

“いっせいに
    振り向けば富士
          春日浴ぶ”
不動の湯から林道歩きで最初に
    木々の合間から見えた富士

富士山に勇気づけられ乍らゲートへ、そして峠へと登る。峠からは登山道となり土の感触が心地好い。山頂近くは急登で滑る。

“芽吹き初む木々を透かして富士の嶺”
“淡雪を踏む一歩ずつ峯近し”

遅れるとリーダーが待っていてくれる。おかげで先頭集団のまま杓子山の頂上に立つことが出来た。

杓子山からの富士

杓子山からの富士。全景も見えたけど、
一瞬にして雲が・・・

セルフタイマーで集合写真

時間を貰いささやかな」お礼にとお茶を点てる。皆さんに喜んで頂いた。

“真向かいに富士見る野点峯麗ら”
山頂で全員にお点前を 快晴の富士(2004215日撮影)撮影・N/O

下山は滑り止めをつけて慎重に下る。ゲートまでバスが迎えに。ありがたい。無事に参加できた悦びを、リーダーに感謝の握手。温かい柔らかい手に「若いんだなぁ」と感じる。
不動の湯で汗を流し昼食。予定より早めに帰途につく。

“富士を見る山旅惜しむ夕霞”

今回は新人リーダーの最初の山行との出会い。とても、楽しく充実した二日間を過ごさせて頂いた。リーダーにすれば始めてなのに、年配者の多いトレッキング。随分気を遣わせたのではないだろうか。飾り気のない明るさと真剣さが親しみと安心感を与え、心地好く印象深い山行だった。
 リーダーに、同行者に、楽山会に、ひたすら感謝。ありがとうございました。  (おわり)