会山行紀行文  09.08.22(土)
        〜24(月)
NO.78
薬師岳(2926m)
黒部五郎岳(1870m)
参加者20名
(男性10:女性10)
1630 S/O
   行程・コースタイム 
8/22
(土) 新潟駅南口(6:00)  折立(10:00〜10:15)……1870ベンチ(11:50〜12:25)……太郎平小屋(14:45 泊)
8/23(日) 太郎平小屋(5:30)……北ノ俣岳(7:20〜7:30)……黒部五郎岳(10:40〜11:40)……北ノ俣岳(14:20)…
           …太郎平小屋(16:00)
8/24(月) 太郎平小屋(6:00)……薬師岳山荘(7:40)……薬師岳(8:35〜9:50)……薬師岳山荘(10:15)……太郎平小屋(11:30〜12:15)……
       折立(14:45〜15:00)  入浴(15:45〜16:45)  新潟駅南口(20:40)   

 8月22日(土)晴れ
 予定通り折立(10:00 標高1350m)の登り口に到着。 仕度して折立休憩所の前から登る。
見たことのある人が登り口のベンチで腰をおろしていました。「みなみらんぼう」さんです。「昨日太郎平小屋は混んで大変でした。今日も今年一番の混雑のことですよ。気をつけて行ってらしてください」と話してくれました。
 樹林帯を登ります。視界は無いが、夕陽に照らされなくて比較的楽に登れます。約1時間35分程で見晴しの良い三角点に着きます。(11:50 標高 1870m)。ベンチがあり、ここで初めて薬師岳を望みます。眺望良し「気持ちが高ぶる」ゆっくりと昼中食です。
 しばらく樹林帯を行くがすぐに草原状の尾根に出る。右に有峰湖、左に薬師岳を望みながら登る。整備されていて幅の広い石畳の道を行く。ちょうど良い間隔で所々にベンチが置いてあります。ベンチの周りはお花畑でビューポイントなのですが、残念ながらお花はありません。
仕方なくお花の代わりに、風車になったチングルマや登山客、夏空から秋を感じさせる空を撮ることにしました。
 さらにゆっくり登っていくと、ベースキャンプである今日の宿泊地「太郎平小屋」に着く(14:45 標高 2330m)。
夕食まで時間があるのでみんなで、太郎平小屋前の広場で薬師岳を眺めながら宴会をしました。満足のひと時を過ごすことが出来ました。ラッキーなことに心配した宿泊は混んではいましたが、運よく布団一枚で一人寝ることが出来ました。

 ちょうどいい間隔でベンチが置いてあり薬師岳を望む  広い石畳の道を登っていく
太郎平小屋前広場で薬師岳を眺めながら宴会 風車と秋の空

8月23日(日)晴れ
 小屋ではハミングの「薬師岳登山グループ」19名と一緒でした。ガイドに知り合いのAさんがおられて、「昨日来て今日薬師に登り新潟へ帰る」と話していました。挨拶をかわし写真を撮ってあげたりして別れました。私たちは不要な物を太郎平小屋に預けて、身軽で黒部五郎岳までのピストンです。
 朝5:30に出発。いくつかのアップダウンを繰り返す。さほどキツクはなくどこまでも続く大草原の山々の稜線を行く。
北ノ俣岳(7:20 標高2661m)、赤木岳(8:15 標高2622m)を通りそして黒部五郎岳(10:40〜11:40 標高2839m)に着く。頂上からは360度の眺望でした。白山、立山、赤牛、水晶、槍、鷲羽、三俣蓮華、穂高と裏銀座の山々、笠、焼、乗鞍とそして薬師を一日中眺めながらルンルンで稜線を歩くことが出来ました。
 しかし行き5時間10分、帰り4時間20分と、ともにほぼ同じくらいの時間が掛かる超ロングランには堪えました。このコースもお花が咲いていればきっと素晴しいに違いありません。チングルマ、ハクサンイチゲ、コバイケイソウ等々が咲くのでしょう。残念ながら終っていました。オトギリソウやリンドウが所々に咲いているだけでした。

北ノ俣岳より笠、焼、乗鞍を眺めながら草原を行く  リンドウ
オトギリソウ 北ノ俣岳より鷲羽、三俣蓮華、槍、黒部五郎岳眺めながら草原を行く 

 ゆるいアップダウンの稜線が続きますが、黒部五郎岳の最後の急登は鞍部より頂上まで高低差約300mです。ジグザグを切って今日最大の登りです。さすがキツイものがありました。達成感を味わうには充分でした。
 眺めの良い黒部五郎岳・肩の分岐でお昼を食べてから、来た道を太郎平小屋に戻った(16:00)。帰り道、鳥の鳴き声がする「ぴいぴい」とちょうどひよこの鳴き声にそっくり。「あっ!いたいた、雷鳥だ」親鳥が私たちの前を横切ったりして子供を守っているのでしょう。子供は大分大きくなっていて親鳥の大きさに近かったです。可愛いものです。今日は2度も遭遇しました。
 小屋に着いた時はガスリで視界が無かったのですが、夕食を済ませてから周りがバタバタしています。「夕焼けが綺麗ですよ」とカメラを持っている走り出している。私もカメラを持って飛び出した。パチリ、パチリ・・・・・・。明日も晴れるぞ〜と確信しました。

   
      黒部五郎岳にて        黒部五郎岳肩の分岐で昼食
   
     黒部五郎岳の肩の分岐にて頂上を望む      帰り道薬師岳を眺めながら大草原を行く
   
     太郎平小屋前にて、夕方ガスが湧いてきた      太郎平小屋前で夕陽を眺める登山客
8月24日(月)晴れ
 今日は薬師岳にピストンです。曇っています。山は見えるが周りはガスっていてとても晴れるとは云い切れません。気温も低く手袋が要ります。
6時に出発。小屋前の大草原を行く。やはり咲いていればチングルマ、コバイケイソウの大群落が見られるだろう。
長い木道を歩きキャンプ場のある薬師峠(標高2294m)まで下る。ここからは樹林帯となり見晴しはありません。雨が降ると沢になるような急登を薬師平へ登る。樹林帯を抜け出すと薬師平(2500m)。大きなケルンの「愛知大学遭難碑」があります。ここは見晴しが良いです。ガスもどんどん上がり視界が開ける。ワリモ、鷲羽、槍の頭が見え出しました。「今日も晴れるぞ」とワクワクする。さらに登って行くとお花畑も現れタデやハクサンフウロが見られた。
 高度を上げると尾根に出る。岩稜帯となり遮るものは何もありません。時々ガスりますが見晴しはスバラシイです。尾根の最上部は頂上のように見えますが違います。愛知大学の遭難した南東の尾根です。ここからは頂上は見ることが出来ません。
薬師岳山荘(標高2701m)の前を通り最後の急登に差しかかる。ジグザグを切って高度を上げる。ここで私にアクシデントが起きた。風が強くなってきたので帽子のクリップをするために手袋を外していたら、そのまま忘れてきてしまいました。数分経って気が付き取りに戻ったがその場所がどこだか分からなくなってしまいました。外した場所はみんな同じ場所に見えたのです(アクシデントと言うほどではないのですが)。
 この急登を登り切るとケルンのある稜線にでる(標高 2890m)。ここで初めて頂上が見える。南東に行くと愛知大学遭難地、北に行くと薬師岳となる。ここで方向を間違えたのでしょう。薬師岳まで直ぐです。岩場の平坦な稜線を10分ほど行くと薬師岳に着いた(8時35分〜9時50分標高2926m)。時々ガスが湧いてきて視界が無くなり山座固定に苦労した。
体力に余裕のある数人がAリーダーと北薬師まで行って来た。私はゆっくりすることにして,山座固定をしたり写真を撮ったりでコーヒータイムを楽しんだ。
   
        薬師平にて槍ヶ岳を望む            ジグザグを切って登る
     
  稜線より薬師岳を望む    薬師岳頂上にて    薬師平より太郎平小屋を望む
 今日は地元の中学生70名が「ふるさと富山美化大作戦」「薬師岳美化行進」の、のぼり旗をザックに付けての学校登山があり頂上は超満員。実際ゴミはほとんど落ちていませんが、テーマを決めて実施していることは教育上とても良いことです。こんな若者たちと出合うと嬉しくなってしまいます。
 下山の準備をしていると偶然会友が五色ヶ原から縦走してきました。握手してから別れました。
長居は出来ません。私たちは脱兎のごとく来た道を太郎平小屋へ戻りました(11:30〜12:15)。太郎平小屋でお昼です。
 「山小屋の弁当にはうまいものなし」と言いますが、太郎平小屋のお弁当は800円で、ちらし寿司や竹の皮に包んであり美味しかったです。そしてみんな「カレーライスやラーメンを美味しそうに食べていました。
     
    中学生で賑わうと薬師岳頂上      薬師平にてハクサンフウロ        おいしかったお弁当

 行程も終わりに近づいて、折立に下るだけです。やがて天気も曇り空で日陰となり、下るにちょうど良いです。予定より1時間くらい早く折立に着いた(14:45〜15:00)。入浴後新潟へ。
とても楽しい山行が出来ました。皆さんありがとうございました。    (おわり)