会山行紀行文 09.08.20(木)〜
        8.22(土)
NO.77
唐松岳・2696m
五竜岳・2814m
鹿島槍ヶ岳・2882m
参加者19名
(男性12:女性7)
1877 K/I

                                                              *写真提供は1866 S/Tです。

≪コースタイム≫
第一日目(8/20)
新潟駅南口5:00=北陸自動車道・R148=八方尾根ゴンドラ乗場8:25=ゴンドラ・リフト=八方池山荘9:05〜
第2ケルン9:30〜八方池ケルン9:50〜唐松岳山荘11:45〜唐松岳12:05〜唐松岳山荘(12:25-12:55)〜五竜山荘15:10(泊)    
第二日目(8/21)
五竜山荘5:45〜五竜岳6:45〜北尾根の頭8:40〜口の沢8:55〜キレット小屋(10:00-10:30)〜鹿島槍北峰分岐11:45〜
鹿島槍北峰12:00〜鹿島槍南峰12:40〜布引山13:20〜冷池山荘14:05(泊)
第三日目
冷池山荘5:45〜爺ヶ岳中岳6:55〜爺ヶ岳7:10〜種池山荘(7:55-8:20)〜扇沢10:35=入浴・食事=R148・北陸自動車道
=新潟駅南口16:15

(一日目)晴天。
 唐松岳山頂は晴天、360°の眺望は明日の五竜、鹿島槍をはるか彼方に雄姿を見せている。コマクサにも会い、唐松岳頂上山荘の前で昼食。
”行ってみたい!”・・・・不安と期待の山行の始まりである。一行19名、経験豊かな皆さんの中に入れてもらい、リーダーの後ろを歩かせて貰った。晴れていた天気も、下から上がってくるガスで心配になる。岩稜が続く五竜山荘までの道のりは2時間半、早い!

 八方尾根から望む五竜岳  八方尾根から望む双耳峰の鹿島槍ヶ岳
 八方池と不帰嶮  山荘前から見る唐松岳

 山荘到着後、明日の雲行きが怪しくなったことから、ミーティングで「天候が悪く岩が濡れているようなら、キレット越えは難しいので、遠見尾根から下山します」また「鹿島槍に向かったとしても、途中のキレット小屋泊に変更の可能性もあります」と、リーダーから最悪の場合の説明がある。

 剱岳の雄姿  唐松岳頂上山荘
 五竜岳に向かう岩場  ロックロード

(二日目)小雨、風強し。
 晴れて欲しい願いも届かず、メインコースの五竜から鹿島槍は雨具を着て予定より1時間早く出発。
五竜岳登頂後、風は強いものの弱い雨の為、予定通り冷池山荘目指して進む事となる。北尾根の頭〜八峰キレットへ続く。小雨とガスでキレットの下は見えない。
 ”岩が滑るよ、気をつけて!”リーダーの注意を後方に継ぎ、”ハイ!”と返事をし、緊張の連続で周りを見る余裕はなかった。しかし、岩に手をかけ、足を置く時々にチシマかミヤマかどちらか判らないが、あの紫のキキョウが健気に咲いている姿は今でも鮮やかに目に浮かぶ。

 五竜岳山頂  キレット小屋(ここで昼食)

 ガスの流れが切れ、キレット小屋が目の前に現れた時はホッと安堵のため息だった。キレット小屋で昼食。小雨とガスの天候はこれ以上は悪くならないだろうという事で、計画通りアップダウンの続く鹿島槍へと進む。
少し風も出てきて、雨具を着ていても汗の出るほどではなく、むしろ歩きやすい。鹿島槍ヶ岳北峰・南峰三角点にタッチ、記念写真を撮り布引山を踏んで冷池山荘へ下る。

 八峰キレット  八峰キレット

 視界がきかない分、足元に様々な出会いがあった。雷鳥が一羽、二羽では無く、五羽、六羽と、そしてリーダーの前を別の雷鳥家族とホシガラスがチョンチョンと先導していくのである。なんという光景だろう。
 リーダーの機転ですぐ前に出してもらい、家族がハイマツの繁みに入っていくまで一緒に歩いたのである。天候が悪かった分、こんな出会いは神様からのプレゼントだろうか?
山の花もアザミやミヤマアキノキリンソウ、タテヤマリンドウ、マツムシソウ、ヤマホタルブクロ、トウヤクリンドウ、オヤマリンドウ、そして一面のミヤマトリカブトなど、秋の気配を感じるものだった。

(三日目)晴天、風強し。
 爺ヶ岳頂上でゆっくり時間を取ろうという事で、5時半、全員元気で出発。
爺ヶ岳から朝陽を受けて立つ鹿島槍、剱岳、立山の山々、遠山無限碧層々の中に薬師や槍まで、素晴らしい眺めだった。

 爺ヶ岳から振り返る鹿島槍  爺ヶ岳山頂にて

 種池山荘の脇に幾重にも広がるチングルマの果穂も前日の雨のしずくを乗せピンク色に輝き壮観だった。目の前には針ノ木が雪渓を大きく残しデンとしている。扇沢まであと少し、柏原新道を下り、予定時間より早く無事に下山。

 立山連峰(手前に種池山荘)  種池山荘より望む針ノ木岳

歩けるだろうかという不安も、リーダーはじめ皆さんの”大丈夫か、頑張れ!”という励ましの言葉で歩き通す事ができた。心から感謝、ありがとうございました。                   (おわり)